今野浩喜の「タダのファン目線記」運営担当
突撃インタビューシリーズ 今野浩喜 vs 運営担当
今野さんがタダのファン目線でアルディージャの関係者に逆取材! 今回は運営担当の原木壮輔さんをお迎えしました。話はなぜか途中からそれて、今野さんの最近の趣味に……。コロナ禍の運営事情
今野「どうも。原木さんって、何度もお会いしてますよね」
原木「そうですね」
今野「何のときでしたっけ?」
原木「確か最初は2014年くらいのファンフェスティバルですかね」
今野「あ〜、スタジアムでゲームをやったり……。そこで司会をしたときですね」
原木「その横で、ちょこちょこやっていました」
今野「ああいうイベントは……、難しいですね」
原木「(笑)。そうですね。やるたびに難しさを感じています」
今野「360度にお客さんがいると、もう、どこを見ていいのか分からなくなる」
原木「それでいて大型ビジョン用のカメラはあるし、目の前にお客さんはいるし」
今野「選手たちは、そのあたりを意識しないで好き勝手やりますからね」
原木「そこが、いいところでもあると思うんですけどね」
今野「すごく振り回された記憶があります」
原木「大変失礼いたしました」
今野「いえいえ(笑)。原木さんは普段、何をされているんですか?」
原木「仕事としては運営担当でして、試合の中でも競技の運営、セキュリティー、皆さんが安心・安全に試合を観戦できるようなスタジアム運営などですね」
今野「セキュリティーというのは、最近では熱を測ったりとかですか?」
原木「そうですね。感染症予防の対策として入館時の検温、手指の消毒などをJリーグのガイドラインに沿いながら、クラブ独自の対策も取り入れて進めています」
今野「独自の対策もプラスしてやっているということですか?」
原木「やはり、何万人も入る大きなスタジアムとでは、入場ゲートの数や大きさ、通路の幅等が違ってくるので、スタジアムの特性に沿った対応をセレクトして、皆さんにご理解いただきながら進めているというのが現状です」
今野「横浜FMの5,000人と大宮の5,000人じゃ、全然違いますものね」
原木「そうなんですよ。70,000人に対してと、15,000人に対してとでは、対応もかなり違ってくると思います」
今野「試合のとき、熱っていうのは、どのように測っているんですか?」
原木「現在はJリーグからサーモメーターを提供されていまして、カメラが37.5度以上を感知した場所は赤く色づくことになっています。それを各ゲートのレーンごとに設置して、その前をお客さまに通っていただいて検温しています」
今野「俺も通っているスポーツクラブで同じように検温したんですけど、38度9分とかね。とんでもない犯罪を犯したかのような音が鳴りましたね。すごく暑い日だったんですけど、どうやら後ろの柱の温度まで測っていたようで……」
原木「ははは……。確かに最初はいろいろありましたが、検温する側も検温される側も、いい意味で慣れてきたというか。検温も消毒もスタンダートになってきていて、いわゆる『ニューノーマル』な状態になってきていると感じています」
今野「いろいろなお店に行って最初に消毒をして、明らかに何もしていないのに、次また消毒液を見ると、ついやっちゃいますものね」
原木「そうなんですよ! やっておかないと、という感じがあります」
今野「手から酔っぱらうんじゃないかってくらいね(笑)」
原木「あははは……」
暇が過ぎてのDIY
今野「それにしても、コロナはなかなか収まりませんね。最近は暇すぎて、昨日なんかDIYをしましたよ」
原木「Do It Yourselfですか。何を作ったんですか?」
今野「収納ボックスに色を塗りました。迷彩カラーを。一昨日1回ハケでやって、昨日、乾いたのを見て触ったら塗料がボロボロボロッと剥がれたので、あらためて塗料を密着させる素材を最初に吹きかけて、そこからスプレーでやりました」
原木「ほ〜」
今野「一度持ってきますね……(迷彩カラーの収納ボックスを披露!)」
原木「おぉ! すごいですね。うちのトップチームのユニフォームを入れたいくらい」
今野「いいでしょ」
原木「何時間くらいかかったんですか?」
今野「どうだろ、5時間くらいかな」
原木「職人さんですね(笑)」
今野「塗装は乾くのを待つのが鬱陶しくて、迷彩だからいいかと適当にやりましたけどね。でも、だいぶいいですよね?」
原木「味がありますね。で、何を入れるんですか?」
今野「えっと、これは缶ストーブですね」
原木「アウトドアで使うやつですか」
今野「そうですそうです。あとは、こういうコンロとか」
原木「キャンプとかよく行くんですか?」
今野「いや、1回も行ったことないです」
原木「何で持ってるんですかっ!」
今野「何でしょうね。来月くらいに本格的な4駆の車が納車される予定なので、いずれ行きたいなと思って……」
原木「あははは……」
今野「あの〜、この前の(9月9日・明治安田J2第18節)FC琉球戦はすごかったですね」
原木「……すごいと言っていいのか、分かりませんけど」
今野「ずっと見てたんですけど、まるで(2014年ワールドカップの)ドイツ対ブラジルを見ているかのような」
原木「あれ? あれ? って場面が続いて、それが全て良くない方向へ行って、相手に勢いを与えてしまった感じです」
今野「ああいった試合の後、チームの雰囲気はどんな感じになるんですか?」
原木「やはり、結果が出ないと重い空気になりますね。みんな結果を真摯に受け止めて、自己反省をするし、話し合いもするので」
今野「あれくらいの負け方だと、俺ならヘラヘラしちゃいそうですね」
原木「突き抜けちゃう気持ちは分かります。もちろんヘラヘラはできないですけど、私も試合後に一生懸命動いて、片づけを頑張りました」
今野「あははは……。大宮は、定期的に大敗する傾向がありますよね」
原木「……」
今野「何かが、全て悪い方向に噛み合っちゃうんですかね」
原木「まぁスポーツの世界では、それこそブラジルがあの点差(1-7)でドイツに敗れることもあるわけで、何が起きても不思議ではないんですけどね」
最後の締めもDIY
今野「原木さんは、チームの勝ち負けに対して自分の責任を感じるものですか?」
原木「感じちゃいますね。ピッチで僕が試合をするわけではないですが、競技運営という領域の中で、11対11の90分の試合を成立させるための準備をいろいろとしているので。スムーズに試合に入るための環境作りとか、時間のコントロールとか」
今野「なるほど」
原木「結果が全てと言われたらそれまでですけど、みんないい結果を求めて準備して、いい結果を期待して応援してくれているので、結果が出なかったとき、その全員が悔しさを含めて責任を感じるのは、自然なことかと思います」
今野「俺なんか全然関係ないけど、チームの人たちはそういう思いなんですね。ところで原木さん、ご家族は?」
原木「妻、娘3人。それで先週からワンちゃん1匹です」
今野「犬って、種類はなんですか?」
原木「ミニチュアダックスフントです」
今野「名前は?」
原木「ロニーくんです」
今野「何でロニーなんですか?」
原木「その子が6月21日生まれだったんです」
今野「は〜。娘さんたちの名前も、みんな生まれた日に、ちなんでいるんですか?」
原木「いや、そういうわけでもなく……。名前が似ているので時々呼び間違えます」
今野「娘さんたちの年齢は?」
原木「一番上が11歳、小学5年生。2番目が3年生で、8歳。一番下が年中さんで、今年5歳になります」
今野「娘さんばっかりなんですね」
原木「はい。だから、ワンちゃんは男の子をお迎えすることにしました」
今野「娘さんをサッカー選手にしたいという思いは?」
原木「全くないですね」
今野「サッカーに興味もない感じですか?」
原木「いや、最近は結果に興味を持つようになってきました。アルディージャの存在も、僕の仕事も理解してくれていて、試合も見てくれているようです。琉球戦後には、11歳の娘から『失敗は成功のもと』という一言のLINEが届いて、励まされました」
今野「最近、なかなか成功しないですけどね」
原木「……はい、頑張ります」
今野「そろそろお時間ですかね」
原木「あぁ、1時間もしゃべっていたんですね」
今野「中盤15分くらいは、俺のDIYの話でしたけどね」
原木「刺激を受けました」
今野「あとは、1週間くらい前にはスケボーをDIYでテーブルにしました」
原木「え!? 足をくっつけてですか」
今野「そうです。最後、それだけ見て終わりましょうか。ちょっと待っててください」
原木「おぉ。ホントだ。足が3本ですね」
今野「そうなんですよ。4本買ったんですけど1本が不良品で……」
原木「普段使いされているんですか?」
今野「玄関で、この上に靴を置いています」
原木「それはお洒落ですね」
今野「そうなんですよ。じゃ、ありがとうございました」
原木「あははは……。ありがとうございました。またご一緒できるように頑張ります」
今野「こちらこそ、よろしくお願いします」
インタビュアー:今野浩喜
構成:粕川哲男