今野さんが「ただのファン目線」で行きたい場所に行ったり、会いたい人に会うコーナーとなった本連載。今回は、4月に入社したばかりのクラブスタッフの村上さんに、今野さんがインタビューを敢行! いつものように話題が脱線しながら、今野さんが村上天音さんの人となりに迫りました。
長年の念願がかなって
今野「どうも初めまして、今野です」
村上「村上です。よろしくお願いします」
今野「この企画の趣旨は、ご理解されていますか?」
村上「今野さんの気になる人、みたいな(笑)。取材来るよって言われたくらいです」
今野「記事を読んだことは?」
村上「前回の渡邉の記事は……」
今野「やっぱり。みんな取材の話を聞いてから、ヤバいって読む(笑)」
村上「アハハハ。どんなこと聞かれるんだろうって、ドキドキしながら読みました」
今野「新入社員ですよね。どんな仕事をしているんですか?」
村上「社会連携担当です」
今野「なんですか、それ」
村上「地元の自治会の方と関わったり、区の担当の方とお話をしたりする感じです。私は大宮区と岩槻区担当になりました」
今野「どういうやり取りを?」
村上「直近だと、夏祭りが今年から本格的に再開したので、そこへ向けてアルディくん、ミーヤちゃんの出演調整とかです」
今野「もともと大宮アルディージャが好きだったんですか?」
村上「そうなんです。渡邉と被ってしまうんですけど、もともと好きで、ここで働きたいと思っていて、念願かなっていまに至る感じです」
今野「大宮の仕事であれば、なんでも良かったんですか?」
村上「はい。でも、一番やりたかったのは社会連携の仕事でした」
今野「いちファンだったとき、そういう仕事があると気づいていたんですか?」
村上「いえ、知りませんでした。私が小学生だったころ、選手だった橋本早十さん(現・強化担当)が学校に来てくれたことがあって、それがきっかけで試合を見に行って、好きになりました」
今野「ふ~ん」
村上「なので、地元の人と一番近くで関われるスタッフになりたいって。社会連携担当が自分のやりたい仕事とつながっていると気づいたのは、クラブに入ってからです」
今野「入社はいつですか?」
村上「4月末です」
今野「まだ1カ月半ですか。仕事は、もうだいぶできるんですか?」
村上「全然(笑)。コロナ禍でけっこう間が空いているので、今年はそれを復活させていく年、と言われています。そんな中、必死にやってます」
今野「楽しいですか?」
村上「めちゃくちゃ楽しいですね」
今野「それは一番良いですね。差し支えなければ年齢を?」
村上「24歳です。今年25歳になります」
今野「ということは、初めて好きになったのは15年くらい前か。そこから仕事をするほど好きになるって、すごいですね。そういう訪問はやるべきなんですね」
村上「刺さる人(自分)には刺さる感じですね」
赤に囲まれてもオレンジを選ぶ
今野「お住まいはどちらだったんですか?」
村上「岩槻です」
今野「じゃ大宮か。周り、浦和ファンも多くないですか?」
村上「浦和ファンしかいないです(笑)。小学生のころとか、オレンジのトートバックとか持って行くと、えっ!? みたいな(笑)」
今野「当時はJ1ですよね。それでも、そんな言われました?」
村上「はい。一緒に試合を見に行く友達を見つけるのも大変でした」
今野「サッカーに興味ない子を連れて行くしかない(笑)。そんな中、よくオレンジを身に着けてましたね」
村上「そのときは、なんのためらいもなく」
今野「ためらう必要はないんですけどね(笑)。趣味は?」
村上「スポーツ全般見るのが好きです」
今野「例えば?」
村上「サッカーが一番ですけど、格闘技とかラグビーとか」
今野「ラグビーはワールドカップだけじゃなく?」
村上「はい。リーグワンの試合を」
今野「どこのチームが好きなんですか?」
村上「東芝です」
今野「東芝……ダメだ。(東京)サンゴリアスしか知らない」
村上「東芝ブレイブルーパス東京です」
今野「日本代表は?」
村上「リーチマイケルがいます」
今野「あぁ。ラグビーは、日本人選手が外国人選手とぶつかりあって勝つのが、すごい」
村上「すごいですよね」
今野「格闘技を見ているのと同じ感覚ですよね」
村上「ほぼ一緒です」
今野「だから格闘技も好きなんでしょうね」
村上「かもしれないですね」
今野「ラグビーってめちゃくちゃぶつかるけど、サッカーのほうが痛そうじゃないですか」
村上「そういうものだと思って見てます」
今野「あれは本当に痛さが違うみたいで、ラグビーは覚悟がある」
村上「来ると思ってるわけですね」
今野「サッカーは唐突に来るから痛いらしいんです。後ろから蹴られるから痛い」
村上「なるほど(笑)」
格闘技のチョイスも渋め
今野「格闘技はなにが好きなんですか?」
村上「RISE(ライズ)とか」
今野「RIZIN(ライジン)じゃなく、立ちのほうですか。シッブ~」
村上「そうですか。入りがそこだったんです」
今野「言い方は悪いですけど、大宮といい、入りが変ですね」
村上「アハハハ。そうなんですかね」
今野「総合格闘技は?」
村上「YA-MAN(ヤーマン)が好きなので、彼が出るときだけ見ます」
今野「ヤーマンは、これまで誰と試合をしました?」
村上「THE MATCH 2022は芦澤竜誠で、三浦孝太ともやりました」
今野「そうだ。三浦孝太に勝ちましたよね」
村上「はい。イケメン狩り!」
今野「だけど、三浦孝太の初戦はすごかったな」
村上「サッカーボールキックでしたっけ、見に行きました」
今野「ライジンも行ってるんですね」
村上「三浦孝太がかっこよくて」
今野「さいたまスーパーアリーナでしたよね。どこで見たんですか?」
村上「2階席でした」
今野「2階だと、そこそこ見えますよね?」
村上「いや、ちょこまかした動きはあんまり見えなかったです。目も悪いので」
ゴールに反応するのはあり?
今野「サッカーを見に行っていたときは、どういう席ですか?」
村上「基本ゴール裏でした。学生だったのでバックとかメインは買えませんでした。でも、どう見えるのかが気になって、バイトのシフトを増やしてバックで見たこともあります。あの、チケットを見せて入る瞬間が、すごい優越感でした(笑)」
今野「アハハハ。止められないで行くのが」
村上「VIPになった気分でした」
今野「見え方はどうでした?」
村上「近かったです。バックとかは、とくに」
今野「いまピッチに出ることもありますよね?」
村上「はい」
今野「ピッチから客席を見ると、より近く感じませんか?」
村上「いやもうホント! めちゃくちゃ近いです」
今野「客席からじゃなく逆だと、もうホントそこにいるんだって距離感ですよね」
村上「はい。顔も一人ひとり全然見えます」
今野「だから選手のプラスになることもあれば、マイナスになることもあるんだろうな」
村上「そう思います」
今野「いま試合は?」
村上「試合中も巡回しているんですけど、気になるじゃないですか。ゴールが入ると手が動いちゃいます」
今野「いいじゃないですか。ダメなんですか?」
村上「仕事しろって思われないかなって」
今野「いいんじゃないですか」
村上「一緒になって喜んじゃって?」
今野「そのほうが、見え方はいいと思いますよ」
村上「ホントですか」
シーバーの夢にうなされる
今野「ファン・サポーターの方から話しかけられますか?」
村上「最近、ちょっとずつ話しかけてもらえるようになりました。今日は頑張ろうねってグータッチしてもらったり。最近ちょっとずつ楽しくなっています」
今野「小さいころからやりたかったんですもんね」
村上「(トラン)シーバーをつけて、首からADをぶら下げているスタッフさんを見て、小さいころめちゃくちゃかっこいいと憧れていました」
今野「シーバーは仕事してる感が出ますからね」
村上「何も音が入っていないのに、イジイジしちゃう。でも、慣れないシーバーをつけて片方の耳にイヤホンをつけてると、周りの声があまり聞こえない」
今野「わかるわかる。シーバーつけてる人って、無視しちゃうことが多い」
村上「そんなつもりはないのに……。何回も村上さんって呼ばれて、ハッとなる。だから最初のころ、毎晩シーバーの夢にうなされて、夜中の3時とかに起きてました」
今野「えぇ!? どういう夢?」
村上「連絡事項がシーバーから入ってきたとき、家でシーバーを持って寝てるんですよ。遅刻してるじゃないですか、完全に。そこでハッと(笑)」
今野「アハハハ。じゃお時間です。どうでしたか、変なこと聞いてないですよね?」
村上「全然。サッカー以外の話で盛り上がっちゃったなって」
今野「サッカーの話、かなりしたほうですよ」
村上「本当ですか?」
今野「代表的なところでは、ずっとカレーの話って回もありましたから」
村上「そんな……」
今野「今回はサッカーの話が多すぎたくらいです(笑)」
村上「良かったです」
今野「何か言い足りないことはありますか?」
村上「……スタジアムで見かけたら声をかけてください」
今野「何て呼ばれたいとかは?」
村上「社内ではムーちゃんって呼ばれてるんですよ。村上のムー」
今野「大丈夫ですか、オジサンが言っても」
村上「全然大丈夫です。気軽に呼んでください」
今野「ありがとうございました」
構成:粕川 哲男