Jリーグ ディビジョン1 第23節
2012.8.25 [SAT] 19:00
NACK
大宮
- 25' 長谷川 悠
1
-
3
1
前半
1
0
後半
2
仙台
- 45' ウイルソン
- 57' 鎌田 次郎
- 90+3' 松下 年宏
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 江角 浩司
DF 3 河本 裕之
DF 2 菊地 光将
DF 34 片岡 洋介
DF 22 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
66'
MF 6 青木 拓矢
MF 8 東 慶悟
MF 23 金澤 慎
77'
MF 5 カルリーニョス
FW 32 長谷川 悠
46'
控えメンバー
GK 1 北野 貴之
DF 4 深谷 友基
DF 24 鈴木 規郎
MF 7 上田 康太
MF 9 チョ ヨンチョル
77'
FW 11 ズラタン
66'
FW 19 ノヴァコヴィッチ
46'
監督
スターティングメンバー
GK 16 林 卓人
DF 23 田村 直也
DF 2 鎌田 次郎
DF 29 上本 大海
DF 27 朴 柱成
MF 17 富田 晋伍
MF 6 角田 誠
MF 15 太田 吉彰
80'
MF 10 梁 勇基
90+2'
FW 18 ウイルソン
86'
FW 24 赤嶺 真吾
控えメンバー
GK 1 桜井 繁
DF 20 内山 俊彦
DF 36 蜂須賀 孝治
MF 8 松下 年宏
90+2'
MF 11 関口 訓充
80'
FW 9 中原 貴之
86'
FW 13 柳沢 敦
監督
試合詳細
6 | シュート | 14 |
---|---|---|
12 | GK | 3 |
3 | CK | 7 |
10 | 直接FK | 11 |
2 | 間接FK | 7 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
家本 政明
副審
手塚 洋
副審
唐紙 学志
第4の審判員
中原 美智雄
入場者数
11,993人
天候
晴、弱風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
29.3℃/67%
長谷川が先制弾を決めるも、逆転負けを喫す
FC東京のホームに乗り込んだ前節のゲームで、アルディージャは貴重な勝点3をゲットした。連敗を3で止め、16節の清水戦以来の白星をつかんだ。
チームは上昇の機運に満ちている。ロンドン五輪に出場した東が帰還し、新外国籍選手のズラタンとノヴァコヴィッチを加えた攻撃陣は、これまで以上に多彩な組み合わせが可能となっている。二人の外国籍ストライカーはベンチからのスタートとなるが、彼らが控えている事実はアルディージャに頼もしく、対戦相手には脅威となる。
NACK5スタジアム大宮には日中の蒸し暑さがしぶとく居座るが、試合前の選手たちは引き締まった表情で準備を進めている。ゴール裏を中心としたファン・サポーターのコールも、いつもどおりに熱気を帯びている。8月最後のゲームとなる今日の仙台戦で、勢いを加速させたい。
開始1分、ボランチ金澤の右足ミドルが、相手GKを襲う。この一撃でアルディージャの攻撃にスイッチが入った。攻守の切り替えが鈍い相手とは対照的に、鋭いフォアチェックでボールを奪い、両サイドからのクロスが相手守備陣を慌てさせる。
25分には先制点が生まれた。前節に続いて左サイドに入ったカルリーニョスが、長谷川へタテパスを通す。二人のセンターバックの間でボールをひき出した長谷川は、ペナルティエリア外から迷わず左足を振り抜く。低く速い弾道のシュートがゴール左に吸い込まれ、NACK5スタジアム大宮が歓喜に包まれた。
前線にロングボールを放り込んできた相手の攻撃は、菊地と片岡の両センターバックを中心にしっかりと跳ね返した。ゲームの主導権を完全に掌握するには至らなかったものの、危険な空気は漂っていなかった。ただ一度だけ最終ラインの背後を突かれ、それが失点につながったのは不運と言うしかない。
「1対1の同点なので、ここからまた気持ちを切り替えていこう、後半はいい入りをしよう。我慢してやっていけばチャンスはくると、みんなで声を掛け合った」とGK江角は言う。その言葉どおりに、アルディージャは全員が攻守にハードワークする。後半開始から投入されたノヴァコヴィッチが複数の相手選手をひきつけ、両サイドで1対1や数的優位の局面を作れるシーンも生まれていく。
ところが57分、注意していたCKから逆転弾を喫してしまう。「セットプレーは警戒していたし、僕のなかでは自信があったのですが……」と、試合後の江角は悔しさを噛み殺した。
66分、ベルデニック監督は渡邉を下げてズラタンを投入する。77分には金澤に代えてチョ ヨンチョルを送り込み、前線の枚数をさらに増やす。トップ下から右サイドへポジションを移した東、ボランチに下がったカルリーニョスが、相手ゴール前に際どいクロスを供給する。82分には東のスルーパスからチョ ヨンチョルがフリーで抜け出し、1分後にはノヴァコヴィッチがゴール前の競り合いを制してヘディングシュートを浴びせるが、ゴールには至らない。ペナルティエリア内とその周辺に人数を割く相手守備陣を崩しきれず、後半終了間際には3点目を許してしまった。
上位の仙台を相手に互角以上の攻防を繰り広げた時間帯は確かにあり、新戦力も確実にフィットしてきている。「ボールを奪ってカウンターを仕掛けて、そこでボールをロストして、という繰り返しになってしまった。もっと自分たちでボールを出し入れする時間を作らなければ」と青木が話したように、これまで同様にゲームの細部を詰めていけばいい。
次節は浦和とのさいたまダービーだ。必要以上に順位を気にする時期ではない、が、やはり降格圏内からは脱出しておきたい。「気持ちを入れ替えてやる」決意を込めた東のひと言は、チームの総意でもあるはずだ。
(総評: 戸塚 啓 /写真:早草 紀子)
チームは上昇の機運に満ちている。ロンドン五輪に出場した東が帰還し、新外国籍選手のズラタンとノヴァコヴィッチを加えた攻撃陣は、これまで以上に多彩な組み合わせが可能となっている。二人の外国籍ストライカーはベンチからのスタートとなるが、彼らが控えている事実はアルディージャに頼もしく、対戦相手には脅威となる。
NACK5スタジアム大宮には日中の蒸し暑さがしぶとく居座るが、試合前の選手たちは引き締まった表情で準備を進めている。ゴール裏を中心としたファン・サポーターのコールも、いつもどおりに熱気を帯びている。8月最後のゲームとなる今日の仙台戦で、勢いを加速させたい。
開始1分、ボランチ金澤の右足ミドルが、相手GKを襲う。この一撃でアルディージャの攻撃にスイッチが入った。攻守の切り替えが鈍い相手とは対照的に、鋭いフォアチェックでボールを奪い、両サイドからのクロスが相手守備陣を慌てさせる。
25分には先制点が生まれた。前節に続いて左サイドに入ったカルリーニョスが、長谷川へタテパスを通す。二人のセンターバックの間でボールをひき出した長谷川は、ペナルティエリア外から迷わず左足を振り抜く。低く速い弾道のシュートがゴール左に吸い込まれ、NACK5スタジアム大宮が歓喜に包まれた。
前線にロングボールを放り込んできた相手の攻撃は、菊地と片岡の両センターバックを中心にしっかりと跳ね返した。ゲームの主導権を完全に掌握するには至らなかったものの、危険な空気は漂っていなかった。ただ一度だけ最終ラインの背後を突かれ、それが失点につながったのは不運と言うしかない。
「1対1の同点なので、ここからまた気持ちを切り替えていこう、後半はいい入りをしよう。我慢してやっていけばチャンスはくると、みんなで声を掛け合った」とGK江角は言う。その言葉どおりに、アルディージャは全員が攻守にハードワークする。後半開始から投入されたノヴァコヴィッチが複数の相手選手をひきつけ、両サイドで1対1や数的優位の局面を作れるシーンも生まれていく。
ところが57分、注意していたCKから逆転弾を喫してしまう。「セットプレーは警戒していたし、僕のなかでは自信があったのですが……」と、試合後の江角は悔しさを噛み殺した。
66分、ベルデニック監督は渡邉を下げてズラタンを投入する。77分には金澤に代えてチョ ヨンチョルを送り込み、前線の枚数をさらに増やす。トップ下から右サイドへポジションを移した東、ボランチに下がったカルリーニョスが、相手ゴール前に際どいクロスを供給する。82分には東のスルーパスからチョ ヨンチョルがフリーで抜け出し、1分後にはノヴァコヴィッチがゴール前の競り合いを制してヘディングシュートを浴びせるが、ゴールには至らない。ペナルティエリア内とその周辺に人数を割く相手守備陣を崩しきれず、後半終了間際には3点目を許してしまった。
上位の仙台を相手に互角以上の攻防を繰り広げた時間帯は確かにあり、新戦力も確実にフィットしてきている。「ボールを奪ってカウンターを仕掛けて、そこでボールをロストして、という繰り返しになってしまった。もっと自分たちでボールを出し入れする時間を作らなければ」と青木が話したように、これまで同様にゲームの細部を詰めていけばいい。
次節は浦和とのさいたまダービーだ。必要以上に順位を気にする時期ではない、が、やはり降格圏内からは脱出しておきたい。「気持ちを入れ替えてやる」決意を込めた東のひと言は、チームの総意でもあるはずだ。
(総評: 戸塚 啓 /写真:早草 紀子)
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選手コメント
FW 32 長谷川 悠
Q:この試合がJ1通算100試合目となったが、何か特別な思いは?
いや、まだ100試合では満足できないし、いつも通りの気持ちで臨みました。自分自身も得点でき、いい試合への入り方ができたのではないかと思います。
Q:節目の試合で得点できたことについては?
僕自身どんな試合でもゴールが欲しいと思っています。100試合目ということに限らず、今日のゴールはまたとてもうれしいものでした。
Q:得点シーンを振り返って。
距離はありましたが、最近シュートの調子がいいので、思い切って左足を振り抜こうと思って打ったら入ってくれました。やはり思い切り打って良かったなと思います。
Q:今日のような試合を勝利につなげるために必要なことは?
やはり前節のようにチーム一丸となって、はっきりとしたプレーをしなければいけないと感じています。
Q:次節はさいたまダービーだが、意気込みを。
ダービーは、その時のお互いの順位も関係ない、結果がとても重要な試合です。ダービーに勝てれば、またチームの勢いも出てくるので、絶対に勝って、その後につながるようないい試合をしたいと思います。
いや、まだ100試合では満足できないし、いつも通りの気持ちで臨みました。自分自身も得点でき、いい試合への入り方ができたのではないかと思います。
Q:節目の試合で得点できたことについては?
僕自身どんな試合でもゴールが欲しいと思っています。100試合目ということに限らず、今日のゴールはまたとてもうれしいものでした。
Q:得点シーンを振り返って。
距離はありましたが、最近シュートの調子がいいので、思い切って左足を振り抜こうと思って打ったら入ってくれました。やはり思い切り打って良かったなと思います。
Q:今日のような試合を勝利につなげるために必要なことは?
やはり前節のようにチーム一丸となって、はっきりとしたプレーをしなければいけないと感じています。
Q:次節はさいたまダービーだが、意気込みを。
ダービーは、その時のお互いの順位も関係ない、結果がとても重要な試合です。ダービーに勝てれば、またチームの勢いも出てくるので、絶対に勝って、その後につながるようないい試合をしたいと思います。
DF 3 河本 裕之
Q:移籍後初の先発だったが、どんな気持ちで試合を迎えたか?
前節のFC東京戦でも少し出場しましたが、自分にとっては今日がデビュー戦のようなものなので、しっかりチームに貢献できるように、と臨みました。
Q:初めてNACK5スタジアム大宮でサポーターの声援を受けて感じたことは?
すごく熱い声援をいただいていたのに、こういう結果に終わってしまって申し訳なく思っています。
Q:大宮で初めて90分間プレーして得た手応えは?
いい面も多少ありましたが、課題が多く出た試合でした。またビデオなどを見返して、反省したいと思います。
Q:右サイドバックでの今日のプレーを振り返って。
慣れないポジションではありますが、できることをしっかりやろうと思って試合に臨みました。まだまだ課題が多いと思っています。
Q:「課題」とは?
守備面での連係がまだまだなので、そこを詰めていきたいです。攻撃面では、ポゼッションになった時にもっと周りと連係して、ビルドアップに加われるようにしていきたいです。
前節のFC東京戦でも少し出場しましたが、自分にとっては今日がデビュー戦のようなものなので、しっかりチームに貢献できるように、と臨みました。
Q:初めてNACK5スタジアム大宮でサポーターの声援を受けて感じたことは?
すごく熱い声援をいただいていたのに、こういう結果に終わってしまって申し訳なく思っています。
Q:大宮で初めて90分間プレーして得た手応えは?
いい面も多少ありましたが、課題が多く出た試合でした。またビデオなどを見返して、反省したいと思います。
Q:右サイドバックでの今日のプレーを振り返って。
慣れないポジションではありますが、できることをしっかりやろうと思って試合に臨みました。まだまだ課題が多いと思っています。
Q:「課題」とは?
守備面での連係がまだまだなので、そこを詰めていきたいです。攻撃面では、ポゼッションになった時にもっと周りと連係して、ビルドアップに加われるようにしていきたいです。
ハーフタイムには、再度ボールをしっかりと自分たちで保持しようと指示を出しました。ノヴァコヴィッチ選手を入れてチャンスを作り出そうと試みましたが、あまり効果的ではありませんでした。後半の途中からズラタン選手、ヨンチョル選手を入れて、より攻撃的に行こうとしました。さらに3トップ・3バックで攻めていくことにトライしたものの、ボールを動かすことも含め、あまり効果が出たとは言えません。後半は、チャンスはあったものの内容的には悪く、満足のいくものではありませんでした。
2失点目は、入念に準備をしてきたコーナーキックから決められてしまいました。さらにもう1点、攻撃的に出たところでカウンターを受けました。残念ながら今日は、我々にとって負けに値するゲームになってしまったと思います。
Q:まだ同点の後半開始時に、先制点を決めた長谷川を下げた理由は?
前半の残り20分ぐらいから、相手にゲームを支配される時間が長くなってきたこともあり、我々の動きが少し落ちてきました。長谷川選手自体の動きも少し落ちてきたこともありましたし、少し左サイドにポジションを取り過ぎていたところも気になっていました。後半開始からフレッシュな選手を投入し、走れること、ゴール前での危険性を高めることで相手に驚きを与えたい、そういう意味でノヴァコヴィッチ選手を入れました。長谷川選手の動きやプレーが悪かったから交代させた、ということではありません。どこまで彼を引っ張ろうか、どのタイミングで交代させようか、ということは考えましたが、何か新しい風を入れてゲームを我々のほうに戻そうという狙いで、交代しました。
Q:準備をしてきたセットプレーでの守備で、それでも失点してしまった理由は?
トレーニングをすることですべてに対応できれば、相手の得点は生まれないわけですが、サッカーというものはそんなに簡単ではありません。そこにはミスが絡んでいるかもしれませんし、我々を上回る相手の質の高いボール、いい攻撃ということもあるかもしれません。それについては、ビデオを見てしっかりと検証したいと思っています。