明治安田生命J1リーグ 1st 第3節
2016.3.11 [FRI] 19:00
吹田S
G大阪
- 49' 今野 泰幸
- 61' 阿部 浩之
2
-
1
0
前半
0
2
後半
1
大宮
- 90+2' 家長 昭博
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 東口 順昭
DF 22 オ ジェソク
DF 15 今野 泰幸
DF 6 金 正也
DF 4 藤春 廣輝
MF 21 井手口 陽介
MF 7 遠藤 保仁
MF 13 阿部 浩之
84'
MF 19 大森 晃太郎
77'
MF 39 宇佐美 貴史
90+1'
FW 20 長沢 駿
控えメンバー
GK 18 藤ヶ谷 陽介
DF 3 西野 貴治
DF 14 米倉 恒貴
MF 11 倉田 秋
77'
MF 25 藤本 淳吾
84'
FW 23 呉屋 大翔
90+1'
FW 29 パトリック
監督
長谷川 健太
スターティングメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 22 和田 拓也
DF 2 菊地 光将
46*'
DF 3 河本 裕之
DF 5 沼田 圭悟
MF 18 横山 知伸
MF 10 岩上 祐三
MF 9 ネイツ ペチュニク
74'
MF 39 泉澤 仁
81'
FW 41 家長 昭博
FW 8 ドラガン ムルジャ
控えメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 28 福田 俊介
46*'
DF 20 大屋 翼
MF 23 金澤 慎
MF 17 横谷 繁
74'
MF 16 マテウス
FW 7 江坂 任
81'
監督
渋谷 洋樹
試合詳細
15 | シュート | 10 |
---|---|---|
2 | GK | 5 |
9 | CK | 7 |
7 | 直接FK | 9 |
1 | 間接FK | 3 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
東城 穣
副審
大塚 晴弘
副審
八木 あかね
第4の審判員
村井 良輔
入場者数
20,535人
天候
晴、無風
ピッチ状態
全面良芝、水含み
気温/湿度
7.8℃/47%
終盤の猛攻で家長が1点を返すも、悔しい初黒星
例年より一足早く2月末に開幕したJ1は、早くも1stステージ第3節を迎えた。会場は、昨年完成したばかりの市立吹田サッカースタジアム。4万人収容と大規模だが、どの席からもピッチが見やすく臨場感は抜群だ。大宮に限らず、全国にチームがあり、スタジアムがあり、ファン・サポーターがいる。そして、平和であるからこそ我々はサッカーを楽しめる。5年前の同じ日に東日本大震災が起き、サッカーを楽しめる日常のありがたさを感じた人は多いはずだ。キックオフ前には、被災を受けた方々へ黙とうが捧げられた。
試合は厳しい展開となった。G大阪は昨シーズンのチャンピオンシップで2位の成績を残した手強い相手だ。開幕から2連勝で首位に立った勢いを生かし、立ち上がりに岩上が曲がりながら鋭く落ちる直接FKでゴールの枠をとらえたが、日本代表GK東口の好守に阻まれた。すると次第に、FW宇佐美にドリブルで起点を作られるなど押し込まれた。ただ、その中でも菊地、河本が相手のクロスをはね返し、ボールを奪うと相手のサイドバックの背後にムルジャを走らせて逆襲を試みる。39分には、家長のサイドチェンジを受けた泉澤のクロスから、こぼれ球を沼田がミドルシュートを打つ連続攻撃を仕掛けた。
前半を無失点で折り返し、勝機はあったが後半の立ち上がりにスキを突かれた。49分、左CKをDF今野に頭で決められて失点。さらに61分、パスワークから右サイドを崩され、クロスから2点目を奪われた。和田は「2点目がいらなかった。もう少し(1点差で)我慢できれば、相手の攻撃も落ちてきたはず」と悔しがった。余裕を得たG大阪は攻め急がず、守備者を巧みに引き出して翻ろう。なかなかボールを奪えなかった。
しかし、防戦一方ではなかった。泉澤が個人技でターンを仕掛け、徐々に反撃。泉澤は「後半は良い形で入れたけど、先制点で流れが変わってしまった。(パスワークで)攻撃的にいこうとすると、まだバランスが崩れる。どうしても後ろに人数が多い状態なので、攻撃陣がボールを前に運んで押し返すことが必要だと思う」と狙いを話した。泉澤に代わってJ1デビューを果たした江坂も、個人の打開でチャンスをふくらませた。江坂は「前が追いかけないと奪う位置が下がる。ボールを奪いに行く守備のスイッチを入れようと思った。試合の流れに変化を付ける選手として、勝点獲得につなげなければいけない」と、守備面でもチームに勢いを与えた。このままで終わらせないという気迫がチームにただよった。
終盤は逃げ切りを図る相手に対して猛攻を仕掛けた。アディショナルタイムには左から、そして右からとクロスを送り、こぼれ球を家長がヘディングでたたき込んで1点を返した。さらに、左からのクロスを横谷が狙ったが決まらず、1-2で敗れた。悔しい初黒星だ。しかし渋谷監督は、「3点目を取られずに1点を返したことを、次の試合に生かさなければいけない」と前を向いた。次節は、ホームで昨シーズンの年間王者である広島を迎え撃つ。また、広島戦のすぐ3日後には、ヤマザキナビスコカップの初戦が控えている。敗戦のショックを乗り越えるためにも、カップ戦に勢いを付けるためにも、広島を撃破して勢いに乗りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
試合は厳しい展開となった。G大阪は昨シーズンのチャンピオンシップで2位の成績を残した手強い相手だ。開幕から2連勝で首位に立った勢いを生かし、立ち上がりに岩上が曲がりながら鋭く落ちる直接FKでゴールの枠をとらえたが、日本代表GK東口の好守に阻まれた。すると次第に、FW宇佐美にドリブルで起点を作られるなど押し込まれた。ただ、その中でも菊地、河本が相手のクロスをはね返し、ボールを奪うと相手のサイドバックの背後にムルジャを走らせて逆襲を試みる。39分には、家長のサイドチェンジを受けた泉澤のクロスから、こぼれ球を沼田がミドルシュートを打つ連続攻撃を仕掛けた。
前半を無失点で折り返し、勝機はあったが後半の立ち上がりにスキを突かれた。49分、左CKをDF今野に頭で決められて失点。さらに61分、パスワークから右サイドを崩され、クロスから2点目を奪われた。和田は「2点目がいらなかった。もう少し(1点差で)我慢できれば、相手の攻撃も落ちてきたはず」と悔しがった。余裕を得たG大阪は攻め急がず、守備者を巧みに引き出して翻ろう。なかなかボールを奪えなかった。
しかし、防戦一方ではなかった。泉澤が個人技でターンを仕掛け、徐々に反撃。泉澤は「後半は良い形で入れたけど、先制点で流れが変わってしまった。(パスワークで)攻撃的にいこうとすると、まだバランスが崩れる。どうしても後ろに人数が多い状態なので、攻撃陣がボールを前に運んで押し返すことが必要だと思う」と狙いを話した。泉澤に代わってJ1デビューを果たした江坂も、個人の打開でチャンスをふくらませた。江坂は「前が追いかけないと奪う位置が下がる。ボールを奪いに行く守備のスイッチを入れようと思った。試合の流れに変化を付ける選手として、勝点獲得につなげなければいけない」と、守備面でもチームに勢いを与えた。このままで終わらせないという気迫がチームにただよった。
終盤は逃げ切りを図る相手に対して猛攻を仕掛けた。アディショナルタイムには左から、そして右からとクロスを送り、こぼれ球を家長がヘディングでたたき込んで1点を返した。さらに、左からのクロスを横谷が狙ったが決まらず、1-2で敗れた。悔しい初黒星だ。しかし渋谷監督は、「3点目を取られずに1点を返したことを、次の試合に生かさなければいけない」と前を向いた。次節は、ホームで昨シーズンの年間王者である広島を迎え撃つ。また、広島戦のすぐ3日後には、ヤマザキナビスコカップの初戦が控えている。敗戦のショックを乗り越えるためにも、カップ戦に勢いを付けるためにも、広島を撃破して勢いに乗りたい。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
DF 5 沼田 圭悟
悔しいですね。最後に1点返せたことは良かったですが、2失点していますし、守備の際のポジショニングなどは修正しないといけません。今日も守っている時間が長いゲーム展開でしたが全員で我慢できていたので決して悪くはなかったと思います。ただ、セットプレーの一発で流れが変わってしまいました。次節も強い相手ですが、今日の反省点を踏まえて良い準備をしたいと思います。
DF 28 福田 俊介
外から見ていた前半も含め、集中して守れていたので、セットプレーでの失点が悔やまれます。もっと長く0-0のまま試合を進められれば良かったです。終盤に1点を返すことができましたが、もう少し早い時間帯から攻められたら、もっと点を取れたかもしれないと感じています。金曜日のアウェイでも多くの方が来てくださったのに勝てずに申し訳ないですが、次はホームで勝てるようにしっかりトレーニングしていきたいです。
MF 41 家長 昭博
相手を楽にさせるような試合展開になってしまいました。あきらめずに反撃しましたが、2点差をひっくり返すのは難しかったです。0-0で進めば残り20分でチャンスがくるはずだと話をしていました。今日は良い攻撃の形もあったし、セカンドボールを拾える時間もありました。でも、セットプレーで失点しているとJ1だと勝たせてもらえないと思うので、失点を抑えること、先に失点しないことを意識していきたいです。金曜日の夜に大阪までかけつけてくれたことに感謝していますし、僕たちと同じように皆さんも悔しいと思うので次、NACKでこの悔しさを晴らしたいと思います。
ゲーム内容に関しては、この2戦と同じような状況で、少し後ろで守備のオーガナイズを作り、そこからカウンターを仕掛ける展開でした。それでもボールを持ったときには、サイドをしっかりと崩す場面を作れていました。守備ではしっかりと耐えていましたし、攻撃では相手のゴール前までボールを運べていたと思います。後半は、立ち上がりの10分を無失点に抑え、そこから攻撃にパワーを掛けていく狙いがありましたが、最初のCKで失点してしまい、その約10分後には巧みなパスワークから失点してしまいました。この2戦で失点をしていなかったため、1点目を取られたときにヘッドダウンしてしまう部分があったと私自身も思いますし、選手たちにもあったのかもしれません。
2点を取れられた後もゲームをコントロールされていましたが、少し下がり気味だった最終ラインを高くし、前から行く意識を高めたことで、少しずつ攻撃ができるようになっていきました。最後は相手を圧倒して1点を取ることができましたし、3点目を取られるのではなく、1点を返すという仕事を、選手たちがよくやってくれたと思います。最後にもワンチャンスありましたが決め切れませんでした。選手たちは最後の最後まで粘り強く戦ってくれていましたから、勝たせてあげられなかったことを非常に申し訳なく思いますし、私自身すごく悔しいゲームでした。ただ、最後の1点が次の広島戦につながるように、一戦一戦しっかりと準備して、選手とともに次のゲームに向かっていきたいと思います。
Q.今までより自分たちがアクションを起こす時間が増えたことを、どのようにとらえていらっしゃいますか?
サッカーでは、自分たちのチャンスの後に失点してしまうことがよくあります。実は先制される前、少し危ないなと感じていました。ずっと守備をしている展開では守備意識が高いですが、それまでチャンスメークがあまりできなかった展開の中、1つ良い攻撃ができてチャンスが作れた後というのは、スキが生じてしまうものです。今日は、ボールが相手のゴール前を何度も行き来したり、相手のGKのビッグセーブに防がれたりした場面がありましたが、負けてしまっているので何とも言えません。今日の失点前もそうでしたが、カウンターでドリブルをされてCKを与えています。ああいうシーンを作らないように、攻守の切り替えを速くしたり、チャンスの場面をシュートで終わったり、そういったことをしっかりとやっていきたいと思います。
Q.ハーフタイムに菊地選手を交代した理由は何でしょうか。
足の状態が少し気になるというので交代しました。
Q.セットプレーでの失点に、どのような課題を感じていますか。
先程もお話したように、まずはセットプレーの与え方です。攻撃をシュートで終えるとか、カウンターにしっかりと対応するとか、そういったことをやっていきたいと思います。先日の柏戦では13本のCKがありましたが、それだけの数があれば1点は入ってしまう可能性があります。CKは個人によってしまう部分もありますが、そこはみんなで声を掛け合いながら集中力を保つことが大切です。柏戦は我々がFKから得点し、追加点を取って2-0で勝ちました。しかし、今日はセットプレーで1点目を取られて敗れたので、セットプレーの重要性をあらためて感じました。今後はセットプレーでの集中力をより高く保っていきたいと思います。