明治安田生命J1リーグ 2nd 第9節
2016.8.20 [SAT] 18:30
NACK
大宮
- 37' 家長 昭博
- 89' 江坂 任
2
-
1
1
前半
0
1
後半
1
仙台
- 76' 三田 啓貴
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 塩田 仁史
DF 13 渡部 大輔
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 22 和田 拓也
MF 23 金澤 慎
90+1'
MF 17 横谷 繁
MF 7 江坂 任
MF 39 泉澤 仁
81'
FW 8 ドラガン ムルジャ
78'
FW 41 家長 昭博
控えメンバー
GK 1 加藤 順大
DF 20 大屋 翼
90+1'
MF 18 横山 知伸
MF 15 大山 啓輔
MF 16 マテウス
81'
FW 9 ネイツ ペチュニク
FW 14 清水 慎太郎
78'
監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 21 関 憲太郎
DF 25 菅井 直樹
DF 27 大岩 一貴
DF 3 渡部 博文
DF 26 藤村 慶太
MF 17 富田 晋伍
MF 18 三田 啓貴
MF 36 パブロ ジオゴ
59'
MF 7 奥埜 博亮
FW 9 ウイルソン
FW 20 ハモン ロペス
控えメンバー
GK 22 石川 慧
DF 32 小島 雅也
DF 33 常田 克人
MF 24 差波 優人
MF 29 水野 晃樹
MF 31 茂木 駿佑
59'
FW 30 西村 拓真
監督
渡邉 晋
試合詳細
14 | シュート | 12 |
---|---|---|
12 | GK | 9 |
5 | CK | 4 |
11 | 直接FK | 14 |
5 | 間接FK | 2 |
1 | PK | 0 |
試合データ
主審
松尾 一
副審
唐紙 学志
副審
林 可人
第4の審判員
塚田 健太
入場者数
9,480人
天候
曇時々雨、弱風
ピッチ状態
全面良芝、水含み
気温/湿度
28.5℃/76%
終了間際の劇的弾! 数的不利をはね除けて勝点3を奪取!
上位へ食らいついていくために、負けられない一戦である。対戦相手の仙台は、年間勝点36で並ぶ。明治安田生命2ndステージの順位は仙台が9位で、アルディージャは11位だ。とはいえ勝点差は「3」で、この試合に勝てば年間順位と2ndステージの順位のいずれも、アルディージャが先行する。
スタメンは前節とほぼ変わらない。唯一の変更は左サイドバックで、大屋に代わって和田が3試合ぶりに先発に名を連ねる。ここ5試合を4勝1分けで乗り切っている仙台は、ウイルソンとハモン ロペスの2トップが攻撃を牽引する。渋谷監督は「ボールを簡単に失って、勢い良く持っていかれるのは避けたい」と話し、「ボールを保持するのが最大の守備」とのプランを描く。
さらに、「ハードワークすること、タフに戦うことは全試合できている。やってきていることは間違っていない」と付け加え、「前節の悔しさを仙台戦で晴らしたい」と言葉に力を込めた。あいにくの空模様にもかかわらず、ファン・サポーターは試合前からホームにふさわしい雰囲気を作り出している。彼らの思いに応えるためにも、勝点3をつかみたい。
キックオフ直後の2分、いきなり決定機をつかむ。右サイドを突破したムルジャのクロスに、2列目右サイドからゴール前へ詰めた江坂が反応する。至近距離からのワンタッチシュートが、相手GKを鋭く襲った。10分にもチャンスを迎える。菊地のロングフィードから渡部が右サイドをかけ上がり、マイナスのクロスをムルジャがフィニッシュへつなげる。シュートは相手GKに弾かれたものの、アルディージャが攻撃のリズムを生み出していく。
先制点は37分だった。相手守備陣を崩したその流れは、個人の的確な判断と日々の練習の裏づけが結びついたものだ。GK塩田のフィードを右サイドの江坂が頭で家長へつなぎ、サポートした金澤がパスを受ける。すぐに横谷が顔を出し、右サイドを抜け出た江坂へパスが通る。ペナルティーエリア内のムルジャにクロスが渡ると、相手DFのファウルを誘った。
キッカーの家長は冷静にゴールを決めるものの、味方の動き出しが早かったとして蹴り直しを命じられる。それでも、「GKが動くと思ったので真ん中へ蹴った」という一撃が、しっかりとネットに吸い込まれた。
1-0で迎えた後半も、アルディージャは攻撃にパワーを注いでいく。家長の左足ミドル、泉澤の突破、江坂のヘッドなどが連なり、試合の主導権を掌握。64分には横谷の左CKから、河本が決定的なヘディングシュートを放った。
ところが76分、相手の右CKから同点に追いつかれてしまう。GK塩田がパンチングしたセカンドボールをシュートにつなげられ、ゴール前の密集をすり抜けてきた。直後の77分には、予期せぬアクシデントに襲われる。家長がレッドカードを受けてしまったのだ。ボールをキープする局面でのコンタクトプレーが、ラフプレーと見なされる不運である。
リードを追いつかれ、数的不利に立たされる。形勢は悪化しつつある。だが、「10人になった後も状況に応じたプレーを全員がやっていた」と金澤が話したように、相手にボールを保持されても局面を打開させない。警戒していたブラジル人アタッカーは、粘り強い対応と的確なカバーで自由を与えなかった。
黄金の好機が訪れたのは89分だ。マテウスが敵陣で競り合ったセカンドボールが、左サイドの清水へ渡る。「前節からの練習で僕は左サイドに入ることが多く、クロスを入れれば右サイドからゴール前へ入ってくれていた。動きも見えていたので、シンプルに入れました」という背番号14のクロスを、ゴール前へ飛び込んだ江坂が右足ボレーで合わせる。直後、スタジアムが爆発的な歓声に包まれた。GKの逆を突いたシュートが、ゴールネットを鮮やかに揺らしたのである。
「前節の横浜FM戦で10人になった相手に追いつかれたからこそ今日、自分たちが10人になっても得点を奪えると思っていた。前節で勝点3を取れなかった分、今日取ることができたのは今後につながります」。こう語ったのは金澤である。渋谷監督も「選手たちは前節の教訓を生かしてくれた。この勝点3は本当に大きい。もっともっと上を目指していきたい」と話す。
1stステージから積み上げてきた勝点39は、J1残留を果たすためのものではない。野心的な目標を達成するためのものだ。残り8試合でどこまで勝点を伸ばせるのか、今後の戦いがいよいよ楽しみになっている。
(総評:戸塚啓/写真:山田勉)
スタメンは前節とほぼ変わらない。唯一の変更は左サイドバックで、大屋に代わって和田が3試合ぶりに先発に名を連ねる。ここ5試合を4勝1分けで乗り切っている仙台は、ウイルソンとハモン ロペスの2トップが攻撃を牽引する。渋谷監督は「ボールを簡単に失って、勢い良く持っていかれるのは避けたい」と話し、「ボールを保持するのが最大の守備」とのプランを描く。
さらに、「ハードワークすること、タフに戦うことは全試合できている。やってきていることは間違っていない」と付け加え、「前節の悔しさを仙台戦で晴らしたい」と言葉に力を込めた。あいにくの空模様にもかかわらず、ファン・サポーターは試合前からホームにふさわしい雰囲気を作り出している。彼らの思いに応えるためにも、勝点3をつかみたい。
キックオフ直後の2分、いきなり決定機をつかむ。右サイドを突破したムルジャのクロスに、2列目右サイドからゴール前へ詰めた江坂が反応する。至近距離からのワンタッチシュートが、相手GKを鋭く襲った。10分にもチャンスを迎える。菊地のロングフィードから渡部が右サイドをかけ上がり、マイナスのクロスをムルジャがフィニッシュへつなげる。シュートは相手GKに弾かれたものの、アルディージャが攻撃のリズムを生み出していく。
先制点は37分だった。相手守備陣を崩したその流れは、個人の的確な判断と日々の練習の裏づけが結びついたものだ。GK塩田のフィードを右サイドの江坂が頭で家長へつなぎ、サポートした金澤がパスを受ける。すぐに横谷が顔を出し、右サイドを抜け出た江坂へパスが通る。ペナルティーエリア内のムルジャにクロスが渡ると、相手DFのファウルを誘った。
キッカーの家長は冷静にゴールを決めるものの、味方の動き出しが早かったとして蹴り直しを命じられる。それでも、「GKが動くと思ったので真ん中へ蹴った」という一撃が、しっかりとネットに吸い込まれた。
1-0で迎えた後半も、アルディージャは攻撃にパワーを注いでいく。家長の左足ミドル、泉澤の突破、江坂のヘッドなどが連なり、試合の主導権を掌握。64分には横谷の左CKから、河本が決定的なヘディングシュートを放った。
ところが76分、相手の右CKから同点に追いつかれてしまう。GK塩田がパンチングしたセカンドボールをシュートにつなげられ、ゴール前の密集をすり抜けてきた。直後の77分には、予期せぬアクシデントに襲われる。家長がレッドカードを受けてしまったのだ。ボールをキープする局面でのコンタクトプレーが、ラフプレーと見なされる不運である。
リードを追いつかれ、数的不利に立たされる。形勢は悪化しつつある。だが、「10人になった後も状況に応じたプレーを全員がやっていた」と金澤が話したように、相手にボールを保持されても局面を打開させない。警戒していたブラジル人アタッカーは、粘り強い対応と的確なカバーで自由を与えなかった。
黄金の好機が訪れたのは89分だ。マテウスが敵陣で競り合ったセカンドボールが、左サイドの清水へ渡る。「前節からの練習で僕は左サイドに入ることが多く、クロスを入れれば右サイドからゴール前へ入ってくれていた。動きも見えていたので、シンプルに入れました」という背番号14のクロスを、ゴール前へ飛び込んだ江坂が右足ボレーで合わせる。直後、スタジアムが爆発的な歓声に包まれた。GKの逆を突いたシュートが、ゴールネットを鮮やかに揺らしたのである。
「前節の横浜FM戦で10人になった相手に追いつかれたからこそ今日、自分たちが10人になっても得点を奪えると思っていた。前節で勝点3を取れなかった分、今日取ることができたのは今後につながります」。こう語ったのは金澤である。渋谷監督も「選手たちは前節の教訓を生かしてくれた。この勝点3は本当に大きい。もっともっと上を目指していきたい」と話す。
1stステージから積み上げてきた勝点39は、J1残留を果たすためのものではない。野心的な目標を達成するためのものだ。残り8試合でどこまで勝点を伸ばせるのか、今後の戦いがいよいよ楽しみになっている。
(総評:戸塚啓/写真:山田勉)
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選手コメント
DF 2 菊地 光将
追いつかれた上に退場者が出てしまう厳しい展開になりましたが、全員があきらめることなく、ホームで勝点3を取るためにプレーしていました。勝つことができて良かったです。10人になっても落ち着いて戦おうと声を掛け合っていましたし、慌てることはありませんでした。シーズンもこれから終盤戦に入っていきますが、一試合一試合いい準備をして、いい結果を残せるように頑張っていきます。
FW 8 ドラガン ムルジャ
今日のプレーにふさわしい勝利だと思いますし、2点を取って勝ち切れたことが非常に重要な意味を持ちます。個人的にも良い感じで戦えましたし、コンビネーションにも絡むことができました。
最後に得点するというのは運に左右される部分もありますが、その運を引き寄せたのは自分たちのハードワークです。今日と同じ、あるいはそれ以上にしっかりと戦って、次の試合も勝ちにいきたいと思います。
最後に得点するというのは運に左右される部分もありますが、その運を引き寄せたのは自分たちのハードワークです。今日と同じ、あるいはそれ以上にしっかりと戦って、次の試合も勝ちにいきたいと思います。
DF 13 渡部 大輔
最近の試合では、先制点を奪った後に押し込まれてしまうことが多かったので、前からアグレッシブにいこうとみんなで話していました。後半は良い入りができましたし、前への意識を持って下がらずにプレーできたと思いますが、セットブレーから失点してしまったところは反省点だと思います。これまでにない順位でシーズンを終えられることを目指し、この後の試合も1つずつしっかり戦いたいです。
DF 22 和田 拓也
前節は追いつかれて悔しい結果になってしまったので、今日は結果を出せて良かったです。仙台は、どちらかと言えばカウンターで攻めたかったのかなと思います。向こうは狙いと違う展開になってやりにくかったと思いますし、自分たちはしっかり対応することができました。まだ目標を達成したわけではありませんし、上を狙える位置にいますので、残りの試合もしっかりやっていきたいです。
ゲームに関しては、仙台さんのアタッカー陣は本当に強力ですから、1つのミスで失点してしまうと考えていました。ボールをしっかりと保持することで、相手に良い形でボールを渡さないという点を意識して、今週は取り組んできました。結果的にはPKでしたが、前半に良い形を何回か作った中で得点できましたので、今後にもつながっていくと思います。皆さんがご存知のように、1-0になってからの戦いは我々の課題ですが、ゲームコントロールをしっかりとしてはいた中で、1つのセットプレーを与えて失点して、さらに退場者が出るという展開になりました。しかし、数的不利になったことで目の前のことに集中し、相手がボールを持ったら守備をする、自分たちがボールを持ったら攻撃をすると、攻守にわたってシンプルにプレーできたことが結果につながったと思います。先日は相手が10人になってから失点し、私の戦術的なミスで1-1になってしまったことを、選手たちが教訓にして最後まで粘り強く戦ってくれ、結果として勝てたことは本当にうれしい限りです。毎年毎年『大宮はJ1残留か』という話をされてきた中、今日の勝点3は本当に大きなものになると思います。もっともっと上を目指して頑張っていきたいと思います。
Q.失点の少し前の時間から、オープン過ぎる展開になっていたように感じましたが、それについてはいかがでしょうか。
仙台さんも攻撃に転じていたため多くのスペースがあり、我々も縦へのボールが多くなっていました。家長選手には伝えたのですが、ボールを持って前を向いたときに、すぐに縦へのパスを入れると相手DFも反応しやすいため、横パスを入れてサイドに展開して相手を引き出してから裏を狙おうと。前半にムルジャ選手が惜しいシュートを打ったような展開を後半にも作りたかったです。相手も前、前と来ていたことでスペースがありましたから、そこをシンプルに使っていくのもいいですが、ボールを失うとオープンな展開になってしまうので、それが失点の要因とは思いませんが、ペースが相手に傾いてしまったのかもしれません。ただ、後半も全員でプレッシャーを掛けることができていましたので、あれを90分間続けられるように今後も意識していきたいです。おっしゃるとおり、オープンな展開から失点してしまったので、また1つ課題が出たと感じました。そんな中で10人になり、1-1のまま終わるか、もう1点取られてしまうかというところで、最後にワンチャンスを決め切ってくれました。ああいう展開でもチャンスが来るというのは、先日の試合で逆の立場として感じ、最後まで足を止めずに戦って得点につなげてくれ、非常にうれしく思います。
Q.清水選手を投入した意図と、清水選手と江坂選手の連係についてはいかがでしょうか。
ムルジャ選手の状態が万全ではなかったので、彼には60分を目安に頑張ってもらいました。ムルジャ選手がすごく走ってくれていたので、結果的に予定より長い時間になりましたが、前線からのプレッシャーが少し弱まった分、後ろの選手たちの負担が増えてきていましたから、先週の練習試合でも良い動きをしていた清水選手と交代しました。清水選手と江坂選手の連係が特段良かったというより、一生懸命に守備をしてくれ、得点チャンスを入れてくれたので、良くやってくれたと思います。