明治安田生命J1リーグ 2nd 第17節
2016.11.3 [THU] 13:30
NACK
大宮

0
-
1
0
前半
1
0
後半
0
F東京

- 24' 橋本 拳人
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 塩田 仁史

DF 19 奥井 諒
DF 2 菊地 光将
DF 3 河本 裕之
DF 20 大屋 翼
MF 15 大山 啓輔

MF 17 横谷 繁
MF 39 泉澤 仁

MF 7 江坂 任

FW 8 ドラガン ムルジャ
FW 41 家長 昭博
控えメンバー
GK 50 松井 謙弥
DF 13 渡部 大輔
MF 10 岩上 祐三

MF 16 マテウス

MF 18 横山 知伸
MF 23 金澤 慎
FW 9 ネイツ ペチュニク

監督
渋谷 洋樹
スターティングメンバー
GK 47 秋元 陽太
DF 37 橋本 拳人
DF 3 森重 真人
DF 5 丸山 祐市
DF 6 室屋 成
MF 10 梶山 陽平

MF 27 田邉 草民
MF 48 水沼 宏太

MF 38 東 慶悟

MF 39 中島 翔哉
FW 20 前田 遼一
控えメンバー
GK 31 圍 謙太朗
DF 29 吉本 一謙
MF 4 高橋 秀人


MF 17 河野 広貴

MF 22 羽生 直剛
FW 9 平山 相太
FW 16 ネイサン バーンズ

監督
篠田 善之
試合詳細
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|
---|---|---|
9 | シュート | 6 |
7 | GK | 7 |
5 | CK | 5 |
18 | 直接FK | 13 |
3 | 間接FK | 3 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
佐藤 隆治
副審
相樂 亨
副審
木川田 博信
第4の審判員
細尾 基
入場者数
12,377人
天候
晴、弱風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
20.4℃/31%
より高みへ、未来へ。年間順位5位、挑戦は続く

1年間を通して過去最高の成績を挙げたリーグ戦の終幕は、悔しさを含んだものになった。明治安田生命J1リーグ 2ndステージ第17節は、ホームでのFC東京戦。勝って年間順位4位をキープできれば、来季のACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)に出場できる可能性が広がる状況で迎えた一戦だったが、結果は黒星となった。
前半の立ち上がりは、FC東京の攻撃を受けながらも速攻を中心に反撃していたが、24分にコーナーキックからヘディングシュートを決められた。それでも、37分に迎えた決定的なピンチをGK塩田が古巣相手のビッグセーブで防ぐなど粘りを見せ、後半にはボールを保持しながら攻める時間を作ることができた。しかし、最後まで相手のゴールを割ることができなかった。同時刻に行われた試合でG大阪が勝ったため、リーグの上位成績チームが天皇杯を優勝した場合にACL出場権を獲得できる可能性があった4位から5位へ、年間順位は1つ下がってしまった。
ただ、1stステージ開幕戦と比べれば、内容面では進歩が見られた。J2から戻って来たばかりの開幕戦はFC東京に勝利を収めたが、相手が優位の時間を耐え抜いてカウンターから1点をもぎ取るのが精いっぱいだった。しかし、最終節では失点をしても慌てることなく最後まで堂々とわたり合えた。48分、江坂が高い位置でボールをキープして相手ゴール前に押し込み、家長のクロスから横谷がヘディングシュートを放った場面は、惜しいチャンスだった。53分と60分には、泉澤のドリブルから始まるサイド攻撃でシュートまで持ち込んだ。
キャプテンの菊地は、勝てなかった悔しさを感じながらも「いろいろな見方がある。相手が点を取って守備ブロックを作ってきたからという部分もあるし、開幕戦とはケースが違うので単純な比較では分からないけど、自分たちでボールを持ちながら攻めることもできた。今年は1失点しても(連続失点を避けて)0-1の時間を長くしていけば、1-1、2-1にできるチャンスもある。崩れなかったことは来年につなげていきたい」と、チームの進歩がうかがえる一戦だったと振り返った。
FC東京との開幕戦に限らず、シーズン序盤は相手に主導権を握られる試合が多かったが、少しずつ昨季のJ2で見せてきたような、ボールを保持して攻めるスタイルをJ1の舞台でも体現できるようになった。シーズン終盤、先発起用が増えたMF大山は「最初から引いて守るような試合は、なくなってきていると思う」と、チームの成長を感じているという。
年間勝点は、目標としていた48を超えて56に到達。年間順位も過去最高の5位となった。まだ今季の戦いをすべて終えたわけではないが、それでもこの1年は大きな手応えが残ったと言える。同時に、優勝を見据えるチームになるためにはまだ課題があることも突き付けられた最終節だった。
塩田は「(最後の1試合で順位が変わる)プレッシャーが掛かる状況でも、G大阪は勝点3を取って、僕たちは取れなかったというのが現実。そういう試合を取れるチームにしていきたい」と話した。渋谷監督も「ルヴァンカップ準々決勝第2戦とか、大一番で勝っていない」と課題を指摘した。手応えのあるシーズンだったからこそ、満足せずに次のシーズンへしっかりとつなげたい。
試合終了後には、ファン・サポーターへの感謝を伝えるセレモニーが行われ、その際には負傷離脱している沼田の5番を選手全員で身に着けるなど、一体感を最後まで欠かすことはなかった。チーム一丸での戦いは、まだ終わっていない。まだ勝ち上がっている天皇杯は、来週9日にラウンド16を迎える。優勝すればACL出場権を獲得できるが、負ければその時点で今季の戦いが終了。プレッシャーの掛かる試合で勝つ経験を積めるか。天皇杯の戦いは、来季に向けた課題への挑戦でもある。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
前半の立ち上がりは、FC東京の攻撃を受けながらも速攻を中心に反撃していたが、24分にコーナーキックからヘディングシュートを決められた。それでも、37分に迎えた決定的なピンチをGK塩田が古巣相手のビッグセーブで防ぐなど粘りを見せ、後半にはボールを保持しながら攻める時間を作ることができた。しかし、最後まで相手のゴールを割ることができなかった。同時刻に行われた試合でG大阪が勝ったため、リーグの上位成績チームが天皇杯を優勝した場合にACL出場権を獲得できる可能性があった4位から5位へ、年間順位は1つ下がってしまった。
ただ、1stステージ開幕戦と比べれば、内容面では進歩が見られた。J2から戻って来たばかりの開幕戦はFC東京に勝利を収めたが、相手が優位の時間を耐え抜いてカウンターから1点をもぎ取るのが精いっぱいだった。しかし、最終節では失点をしても慌てることなく最後まで堂々とわたり合えた。48分、江坂が高い位置でボールをキープして相手ゴール前に押し込み、家長のクロスから横谷がヘディングシュートを放った場面は、惜しいチャンスだった。53分と60分には、泉澤のドリブルから始まるサイド攻撃でシュートまで持ち込んだ。
キャプテンの菊地は、勝てなかった悔しさを感じながらも「いろいろな見方がある。相手が点を取って守備ブロックを作ってきたからという部分もあるし、開幕戦とはケースが違うので単純な比較では分からないけど、自分たちでボールを持ちながら攻めることもできた。今年は1失点しても(連続失点を避けて)0-1の時間を長くしていけば、1-1、2-1にできるチャンスもある。崩れなかったことは来年につなげていきたい」と、チームの進歩がうかがえる一戦だったと振り返った。
FC東京との開幕戦に限らず、シーズン序盤は相手に主導権を握られる試合が多かったが、少しずつ昨季のJ2で見せてきたような、ボールを保持して攻めるスタイルをJ1の舞台でも体現できるようになった。シーズン終盤、先発起用が増えたMF大山は「最初から引いて守るような試合は、なくなってきていると思う」と、チームの成長を感じているという。
年間勝点は、目標としていた48を超えて56に到達。年間順位も過去最高の5位となった。まだ今季の戦いをすべて終えたわけではないが、それでもこの1年は大きな手応えが残ったと言える。同時に、優勝を見据えるチームになるためにはまだ課題があることも突き付けられた最終節だった。
塩田は「(最後の1試合で順位が変わる)プレッシャーが掛かる状況でも、G大阪は勝点3を取って、僕たちは取れなかったというのが現実。そういう試合を取れるチームにしていきたい」と話した。渋谷監督も「ルヴァンカップ準々決勝第2戦とか、大一番で勝っていない」と課題を指摘した。手応えのあるシーズンだったからこそ、満足せずに次のシーズンへしっかりとつなげたい。
試合終了後には、ファン・サポーターへの感謝を伝えるセレモニーが行われ、その際には負傷離脱している沼田の5番を選手全員で身に着けるなど、一体感を最後まで欠かすことはなかった。チーム一丸での戦いは、まだ終わっていない。まだ勝ち上がっている天皇杯は、来週9日にラウンド16を迎える。優勝すればACL出場権を獲得できるが、負ければその時点で今季の戦いが終了。プレッシャーの掛かる試合で勝つ経験を積めるか。天皇杯の戦いは、来季に向けた課題への挑戦でもある。
(総評:平野貴也/写真:早草紀子)
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選手コメント
MF 15 大山 啓輔
ホームでのリーグ最終戦ということで、絶対に勝ちたかったです。チームの雰囲気も良かったし、ハードワークもできていましたが、セットプレーで失点してしまい残念です。終盤戦に続けて起用してもらったことで、やりたいことや自信も芽生えました。でも、もっと結果を残さないとシーズンを通して活躍することはできないと思います。天皇杯で勝てばACLに出られますし、そこを目指して1試合1試合やるだけです。
MF 17 横谷 繁
悔しいです。4位を目指して試合に臨んだので、それを手にできなかったことが心残りです。今日はなかなか攻撃を組み立てられませんでしたし、自分たちの時間帯が来ても得点を奪えませんでした。この1点の重みをどう考え、この先取り組んでいくかが大切です。J1で通用したところもありますし、まだまだだと思うところもあります。年間5位で終わったので、もっと上を目指して取り組んでいきたいです。
DF 20 大屋 翼
前半は相手のリズムで進んでいたので、耐えられればチャンスがくると思っていましたが、そこで失点してしまいました。リードされる展開になったので僕自身、高い位置を取ってチャンスをうかがいましたが、最後の精度に課題がありました。上位には地力のあるチームが残っていますし、自分たちはもっとゲームをコントロールできるようになる必要があると思います。まだ天皇杯がありますので、しっかり切り替えて、この負けを糧にしてガムシャラに戦えればと思います。
MF 41 家長 昭博
力負けです。開幕戦で対戦し、それから月日も流れましたが、根本的な部分でまだ差があると思います。自分たちには、あまり得点チャンスがありませんでしたし、ゲームを支配されてしまいました。相手の方が勝利にふさしい内容だったと思います。5位という年間順位を評価するのは自分たちではありません。1試合1試合、積み重ねてきた結果です。天皇杯も変わらずに、やるだけです。
今日の試合では、これだけ多くの方にお越しいただいたにもかかわらず、ファン・サポーターの方々には本当に申し訳なく思っています。ルヴァンカップ準々決勝第2戦もそうですし、リーグ戦の年間4位が懸かった今日もそうですが、ここで勝たなければ上にいけないという大一番の重要さを痛感しました。序盤には見られませんでしたが、選手たちは一年間やってきたことを、ボールをしっかりと動かすというプレーを途中から見せてくれました。FC東京さんの守備をなかなか崩すことができず敗れてしまったことは非常に残念です。しかし、今日で終わりではありませんし、すぐに天皇杯があります。来週に向けて、しっかり準備していきたいと思います。
Q.開幕戦と同じ相手との今日の試合を振り返り、あらためて感じたことや今後に向けて取り組んでいきたいことはあったでしょうか。
今日はプレースピードが上がりませんでした。もちろん、相手のプレッシャーが速かったのかもしれませんが、トラップしてからのプレーが遅くなり、相手に寄せられてパスミスをする場面がありました。ワンタッチでプレーすべきところでタッチ数が増えたり、時にはドリブルしてしまったりするシーンが多かったので、なかなか良いリズムが生まれませんでした。それでも0-0のまま後半に入れば、相手のプレッシャーが緩んでボールを動かせるだろうと思っていましたが、セットプレーを与えてしまい、前半のうちに失点してしまいました。その後、相手は守備網をセットしてカウンターを狙ってきました。昨年とは違い、今年は今日のような展開が少なかったですが、よりバランス良く攻撃するイメージをつける必要があると感じました。シュートが外れてしまったならまだしも、今日はその少し手前までしかいけなかったので、もっと攻撃のイメージ付けをしなければいけません。イメージ付けができていれば得点できたかもしれません。来週には天皇杯がありますから、攻撃の精度やイメージ付けを意識していきたいです。来季は、もっともっとボールを引き出してプレーする、守備ではボールへの厳しさをもっともっと要求してきたいと思います。
Q.今年は勝点、勝ち試合数、順位ともにクラブ最高を達成しましたが、来年はどういった部分を目指していきますか。
昨年J2で優勝し、今年はその勢いで戦うことができましたが、引分けが11試合ということからも分かるように、しっかりとゲームコントロールをしていかなければいけないと感じました。勝てる試合を落としたというのが私自身の心残りですので、私自身が改善する部分に加えて選手の共通理解ができれば、引分けを勝利に、負けを引分けに持ち込むことができると思いますし、そうすれば負けや引分けが少なくなります。悪い時間帯に失点しないという点はできたので、これをさらに高めることに加えて、良いときも悪いときもしっかりとゲームをコントロールし、メンタルもコントロールできるようにしていきたいと思います。まだまだ上には上がいます。今日もパスミスをして相手のリズムになってしまった部分もありますし、攻撃ではプレーの精度を高めていくと同時に、守備では個々のプレー強度を上げていくトレーニングに取り組んでいきたいです。また、カウンターの精度を高めなければ上にいけないですし、今年の得点数が少ないのはその理由かと思います。ある程度いい形を作って得点することもできましたが、そこから追加点を取れない試合がありました。やはり相手が攻めに出てきたときに、相手にとって最もダメージの大きいカウンターで追加点を取り切るということが必要だと思います。
2014シーズンは私自身の失敗で降格してしまいましたが、我々の選手たちの力であれば、しっかりと準備できれば結果は付いてくると考えていました。選手たちの頭には"負けないことが重要"という昨年の学びが入っていて、仮に得点されても慌てずに戦うことができたので、1点を奪い返して同点に追い付いたり、逆に追加点を許さずに逃げ切ったり、という結果につなげることができました。今年は過去最高の年間15勝でしたが、3位の鹿島さんとは3勝差ですし、一方で過去のクラブ最高とも大きな差はないので、1勝、2勝という少しの差が非常に重要だと実感しています。どこかでもう1つ勝っていれば、もっと上を目指せたわけですから、上に行くための勝点1、勝点3を非常に大事にしていかなければいけないと思います。もっともっとプレーの精度を求めていかなければ、5位などという安定した結果はもちろん、3位以上という順位は得られないと思います。ただ今年の結果に関しては、選手やスタッフだけでなく、多くのファン・サポーターの方々、パートナー企業の方々など、たくさんの支えがあってのものです。毎試合毎試合、大声援を送っていただいたからこそですし、その声援に答えるために選手たちが頑張った結果です。まだ天皇杯もありますし、来年も引き続き応援していただければ幸いです。
最後に一言、よろしいですか。一年間、本当にありがとうございました。私自身、今年はJ1に復帰した勢いで戦ってきたと思っていますし、来年は危機感を持って臨みたいと思います。いつまで私が監督をやるかは分かりませんが、大宮アルディージャは上にいかなければいけないクラブだと思います。応援してくださるファン・サポーターの方々は、時には叱咤激励もいただきましたが、どんなに苦しいことがあっても温かいご声援を送ってくださいました。また来年も応援していただければ幸いです。