明治安田J2リーグ 第9節
2025.4.13 [SUN] 14:00 ソユスタ

秋田

  • 47' 井上 竜太
1 - 2
0 前半 1
1 後半 1

大宮

  • 23' 村上 陽介
  • 80' 杉本 健勇
試合経過
監督コメント
前節の大分戦は、相手にリードされる展開が続いた中ですごく頑張ってリカバリーしてこじ開けた割に、勝利という部分に対しては少しもったいなかったかなと思っています。PKを外してからもいろいろな工夫をしながらいけそうな雰囲気は漂っていて、これまで人数をかけられて結果的にこじ開けられない試合もありましたが、雰囲気的には本人たちがいけると思っているかいけないと思っているかがすごく重要だと思います。

アウェイでなかなか開けられないゲームが0-1で続いてしまいましたが、大分戦に関しては感覚的にはいける感じでロッカールームには帰って来ていました。やっぱりNACKは持っていける部分もありますし、自分たちが積極的な姿を見せればスタンドとリンクできてなんでもできそうな感覚になるというのは選手たちも言っているので、それはすごく大きくて、でも逆にそれがなくても勝ち切っていかなければいけないので、今度はどうやって自分たちでやっていくかという部分が大事になってくると思います。

昨年はやっぱりアウェイでの勝点が結局は他のチームとの差だったので、それはみんな理解しているのですが、ただどこも一緒ですし、ホームでもジャッジメントなどいろいろな条件で変わってくるので、結局は自分たちが力をつけていかなければいけないと思っています。

序盤戦なので、ラージグループを作っていかなければいけなくて、11人で固めてということではなく、後から出ていく選手も含めてなんとか勝点を取っていかないと乗り切れないと思っています。そういう意味では、しぶとく勝ちながらいろいろな面で調整しながら、序盤戦を戦い続けていかなければいけないと思います。怪我人や累積などもありますが、それでもやっぱり勝点取っていかなければいけなくて、どこも強いですし最終的には釣り上がるけど、そこがたぶんリーグ戦のポイントだと思っています。ただ、よくやっていると思いますし、序盤戦で勝点しっかり積み上げているのは事実なので、中盤戦でもしっかりと積み上げていければと思います。
選手コメント
大分戦は難しい状況で途中から出場して、強い相手でしたが勝点3が欲しかったです。それができずに悔いが残る試合でした。デュエルのところで起点になれる場面もありましたが、そこは自分の特長なのでもっともっと出したいと思っています。復帰して徐々にコンディションは良くなってきているので、デュエルの部分ももっと良くなっていくと思っています。

開幕からここまでの2ヶ月を振り返ると、僕たちのチームはソリッドで強いですし、何よりも一体感を大事にしているチームで、今の出来としては非常にいいのではないかと思っています。一体感があるからこそ、いいトレーニングができますし、同じ仲間の中でも切磋琢磨して本領を発揮することができます。そこが自分たちのチームの特長であって、持ち味だと思います。

アウェイで2試合勝てていないというのはもちろん良くないことですし、そこはみんながちゃんと理解しています。ただ、アウェイでも勝点3をホームに持ち帰るということが僕たちの目標なので、そこに向かってトレーニングをしていますし、そこに向かってメンタル面も鍛えています。

ここからはルヴァンカップも含めて連戦になりますが、今の僕たちがフォーカスしているのは次の秋田戦だけなので、まずはそこに向けてしっかりと準備を整えて臨みたいです。今までやってきたことを自分たちはずっと信じているので、それを続けてやっていきたいと思います。
シーズンのスタートとしては、ルヴァンカップも勝ててリーグ戦もまずまずかなというところです。ホームは本当にサポーターに勝たせてもらっているなというのは感じますし、逆にアウェイは直近2試合で負けているので、次のアウェイでの秋田戦はここから連戦が続く中でターニングポイントになるのではないかなと感じています。

自分自身はやっぱり結果を求めてやっていかなければいけませんし、チームとしてはバイタルエリアに入ったところでどうやってクオリティを出すかというところでもう少し上げられると思うので、そこはチーム全体として取り組んでいるところです。

スタートで出るためにも結果を残さなければいけないですが、最後に決めるのは監督なので、とにかく毎日の練習をしっかりやることと、試合のときはベンチでもスタメンでも状況に合わせてプレーするということはできていると思うので、その中で結果を残せるようにやっていきたいです。観ている人からしたら「途中から入って体力あるだろう」と思うかもしれないですが、途中から試合に入るのはすごく難しいと思います。でも今はうまく入れていますし、そこは監督も信頼してくれていると思うので、状況に応じてしっかり流れを変えるところや、試合を終わらせるところはある程度やれていると思います。

今週は、この秋田戦がどれだけ大事かということをみんなが理解しながら、練習からすごくい雰囲気でやれていると思うので、厳しい戦いになると思いますがきっと勝てると思います。ここから連戦が始まるので、本当にチーム一丸となって戦って、個人としては結果しっかり出せるように頑張っていきたいと思います。
メンバー

スターティングメンバー

GK 1 山田 元気
DF 16 村松 航太
DF 71 畑橋 拓輝
DF 4 井上 竜太
DF 13 才藤 龍治
MF 6 諸岡 裕人
MF 25 藤山 智史
85'
MF 7 水谷 拓磨
57'
MF 14 大石 竜平
77'
FW 10 小松 蓮
FW 34 鈴木 翔大
57'

控えメンバー

GK 23 矢田貝 壮貴
DF 5 長井 一真
85'
DF 24 深港 壮一郎
DF 32 長谷川 巧
MF 9 中村 亮太
MF 31 石田 凌太郎
77'
FW 11 梶谷 政仁
57'
FW 29 佐藤 大樹
57'
FW 40 佐川 洸介

監督

吉田 謙

スターティングメンバー

90+1'
73'

控えメンバー

90+1'
73'

監督

長澤 徹
試合詳細
17 シュート 17
9 GK 13
3 CK 5
12 直接FK 10
0 間接FK 1
0 PK 1
試合データ

主審

井上 知大

副審

中野 卓

副審

緒方 孝浩

第4の審判員

宗像 瞭

入場者数

3,847人

天候

曇、強風

ピッチ状態

全面良芝

気温/湿度

15.9℃/52%

HIGHLIGHT

村上のJ初得点と杉本の一撃で勝点3を獲得
明治安田J2第9節、大宮はアウェイで秋田に挑んだ。今シーズンのアウェイゲームの戦績は、ここまで1勝2敗と分が悪い。熊本には快勝したが、その後は鳥栖、徳島を相手にゴールを奪えず、2試合連続で完封負けを喫している。

終了直前のカプリーニの一撃で引分けた前節・大分戦のあと、下口は「僕たちが目指しているところを考えると全然満足できないですけど、粘り強く戦えたことを次の秋田戦に生かしたい」と口にしていた。また、茂木は秋田戦に向けて「上に行くためにはアウェイで勝つことが大事になってくるので、しっかりポイントを取って帰ってきたい」と闘志を燃やしていた。全員の奮闘でなんとか勝点1を手に入れた大分戦の価値を高めるためにも、ルヴァンカップを挟む過密日程を前向きな気持ちで乗り切るためにも、アウェイでの連敗を止め、勝点3を積み上げたい。

「(秋田は)矢印が強烈に前を向いているチームなので、準備せずに入ると潰される」と語っていた長澤監督が先発に選んだのは、GK笠原、最終ラインは村上、濱田、下口の3人。右に茂木、左に泉、石川と小島が中央でコンビを組み、豊川、ファビアン・ゴンザレス、杉本が前線に並んだ。村上が今季リーグ戦初出場、石川が初先発を飾った。

試合は風上に立った大宮のキックオフでスタート。秋田の特徴であるロングボールが押し戻されるほど強い風の中、大宮は足元での正確な繋ぎや茂木のロングスローなど、多彩なアプローチで秋田のゴールに迫る。ただ、予想以上にボールが伸びるなどコントロールがきかず、チャンスには至らない。

両チーム思うように攻撃を組み立てられずに迎えた20分、泉とのコンビネーションから下口が中央に上げる。そのこぼれ球を石川が拾い、豊川がバイシクルシュート。これはGKの正面を突いたが、直後に独力でボールを運んだゴンザレスのシュートが相手に当たると、この日1本目のCKが先制点に繋がった。

左からの泉のボールをファーサイドで杉本が折り返し、茂木と濱田の連続したシュートが跳ね上がると、村上が気迫に満ちたヘディングシュートでネットを揺らした。今季はリーグ戦で出場機会に恵まれず、「やるしかないです」と闘志を燃やしていたプロ2年目の村上が決めた、嬉しいJリーグ初得点だ。

1点をリードした大宮は、笠原を中心とした堅い守備で秋田の反撃をかわし、球際の勝負でも譲らない。秋田の持ち味である空中戦においても、しっかりと身体を張って主導権は握らせなかった。

我慢の時間帯を経た38分には、茂木のロングスローを濱田が頭でつなぎ、待ち構えていたゴンザレスがバイシクルで狙う。さらに前半終了間際には決定的なピンチでの笠原のセーブや豊川の決定機もあったが、ともにゴールを奪うことはできず、大宮の1点リードでハーフタイムとなった。

風下の後半は、開始早々からピンチが続く。大石にミドルシュートを許し、村松に左サイドを崩されてCKを奪われると、そのCKのこぼれ球に反応した井上に同点に追いつかれた。

その後もすばやく縦を突いてくる秋田に押し込まれる。55分にはクロスの処理が甘く、クリアしきれない展開の中で波状攻撃からゴールを脅かされた。風の影響を受けたボールは落下点を読むのが難しく、思うようにパスもつなげない。後半開始から20分近く、自陣を抜け出せない苦しい時間帯が続いた。

68分、秋田のゴール前までボールを運び、茂木のロングスローのこぼれ球を下口が狙う惜しいシーンもあったが、その後のCKも含めてゴールをこじ開けることはできない。石川のカウンター、ゴンザレスのポストプレー、茂木のクロスもフィニッシュには繋がらなかった。

しかし80分、カウンターからペナルティエリア内に侵入した泉が仕掛けて、PKを獲得。キッカーを務めた杉本は一旦はGKに止められたボールをしっかり押し込み、貴重な追加点を奪った。

再びリードを奪った大宮は、前線からのプレッシングを怠らず、連動した守備で秋田の攻撃を封じる。勝負を決める3点目につながるチャンスは作れず、87分には杉本が2枚目の警告を受けて退場となったが、数的不利は感じさせない。ボールを保持しながら時計の針を進め、泉に代えて関口を投入するなど守備に厚みも加えて、5分のアディショナルタイムを含めた残り時間を耐え抜いた。

強風の秋田から勝点3を持ち帰った大宮は、ルヴァンカップ2回戦のFC東京戦を挟み、リーグ第10節をアウェイ、今治の地で戦う。

(総評:粕川 哲男)

続きを読む

監督コメント
大宮から400人近くのサポーターの方が来てくださって、笑って帰っていただけると思いますので、ホッとしています。感謝しています。ゲームに入る前に、「400人近く来るだろうからその人たちを感動させるような試合を見せてみろ」と選手たちに言ったら、形は違いますが、やるべきことをしっかりやって勝利をもぎ取ってきた選手たちは非常にすばらしいと思います。

戦前から風の状況は予想できていたので、今回は4日の準備期間があったので準備してきました。ただ、風と試合するわけでもピッチと試合するわけでもなく秋田と試合をするという意味では、デュエルの部分をいかに戦いながら90分を通して制していくかという部分がポイントだったので、今このリーグでは強度に関しては秋田が一番強いぐらいだと思っているので、そこに対して互角にやれたのは非常に良かったと思います。

前半は風上取れたのですがちょっと押しきれなかったというか、セットプレーから一つ取れてもう一ついきたいところだったのですが少し落ちついてしまって、ゲーム自体はおそらくハーフタイムを挟めば風を使っての戦い方は秋田は本当に上手なので一発はいかれるかなと思っていたら最初に来てしまったので、かなり戦況的には厳しい感じになるかなと思ったのですが、中ではしっかりプレーできていたと思います。連携を取りながら大きな混乱もなく、押し込まれることはあってもチャンスは瞬間的に作りにいっていたので、もしかしたら破れるなと思っていたら(泉)柊椰が勇気を出して切り込んでいってハンド取ったプレーがあって、その手前で(下口)稚葉がボールをグランダーでフィードして始めているのですが、その辺の勇気が瞬間的に局面打開に結びついたのだと思います。そこから一人退場者が出て10人で守る形になりましたが、チームとして一丸となってプレーできたということに関しては非常にすばらしかったです。

全然悪いゲームではなかったのですがアウェイでは2つ星を取れなかったので、ここは絶対に取るということで意志を合わせてきて、それをミッションコンプリートした選手は見事だと思います。ただ、アウェイで戦える本物かどうかはまたアウェイでの今治戦があってそこで腕試しされると思うのでしっかりと戦う準備をしたいのと、ルヴァンカップが間に入りますがエネルギーが溜まっているメンバーもいますので、しっかりと見極めてまた準備していきたいと思います。
選手コメント
アウェイで勝てたこと、この環境の中で勝点3が取れたことは、チームとしては本当に大きいですし、勢いにも乗れると思うので良かったかなと思います。

トラップはけっこう得意なほうなんですけど、風でボールが全部ブレているのであんまり収まらなかったですし、下のボールも伸びてきたりとか逆に止まったりとかあったので、なかなか自分の形に持っていくのが難しかったなととらえていました。

自分のドリブルがチャンスになるというのは多分相手にもバレていて、プレスバックも速かったですし、対策されてる感がありました。警戒されるのは良いことなので全然僕は良いんですけど、ただそれを打開する策が今日は風もあってなかなか難しかったかなというイメージでした。

自分の前になかなかボールが来なかったですけど、一本は来るだろうなと思っていて、そこで結果を出せるかはすごく意識していました。後半ああいう形でボールを持てたのは多分PKを取ったシーンだけでしたけど、結果につながったのでそこは良かったんじゃないかなと思います。

次はルヴァンカップですけど、このチームで単体でゲームチェンジできるのは自分だけだと思っているのでそこは責任持ってやりたいですし、スタートからだろうが途中からだろうが、ボールを持ったら多分今は止められる気しないですし、ゴールにつなげる決定的な仕事ができるというイメージもあります。逆に失点後はチームを盛り返すという仕事もできると思っているので、どういう起用法になるか分かんないですけどそこは責任持ってやりたいです。
秋田まで本当にあれだけの方々が来てくれて、こうやって勝って喜んで帰ってもらえるのは選手として本当にうれしいことですし、チームとしてアウェイの敗戦が続いてたのでそれを止めることだけ考えてやっていたので、自分の出来どうこうじゃなくてこうやってチームがアウェイでの連敗を止めたというのが一番かなと思います。

僕自身はそんなに風が苦手というタイプじゃなくて、むしろ強い日の方が割り切ってできるので、徹底することだけ考えてやっていました。この環境の中でも本当にみんな戦えるようになってきてますし、その中でも球際の質だったり切り替えの質だったりという部分では、まだまだできることはいっぱいあるので、そこも含めて本当に一日一日の練習が本当に大事になってくるのかなと思います。(村上)陽介が悔しい思いをしてた中で、今日今季初スタメンで結果を出せるような準備をみんなしていますし、そこの温度感というのはチーム全体として本当に大事にしている部分なので、陽介が結果出せたというのは、個人としても本当にうれしいですし、チームとしても大きな勝ちだったのかなと思います。

僕自身のところでは、チームが勝つことだけが今日出場した価値だと思っているので、そこにちゃんと結果で応えられたのは良かったですけど、セカンドボールだったり球際の部分だったり、もっともっとマイボールにできる場面がありましたし、そこはまだまだ成長できる部分なので、もっともっと日頃の練習からやり続けたいなと思います。

ホームはもちろんですけどアウェイでもすごい僕たちの力になっているので、最後ああいう苦しい時間帯をチーム全員で乗り越えられたというのは本当に皆さんのパワーのおかげです。一つになって戦うことが本当に大事ですし僕たちのパワーになるので、連戦が続きますけどきつい試合や大変な状況でも一緒に戦ってくれたらと思います。
(長澤)徹さんも言ってたんですけど、風が強いとか環境どうこう言っても仕方ないですし、与えられた場所で何ができるかというのが選手としての価値だと思うので、そういう面では失点しちゃったのがもったいないんですけど、勝てたのがすごく良かったと思います。

先制点の場面は、風があったのでボールが流れてくるなとは思ってファーにポジションを取っていて、上から叩けるようなボールがうまく来てくれたので良かったです。Jリーグ初ゴールはとてもうれしかったですし、サポーターの皆さんがいる側で決められたので、勢いで走っていってしまった感じでした。

個人としてはこないだルヴァンカップで退場して、スタジアムの雰囲気に救ってもらったと本当に思っていますし、チームメートに救ってもらったと思っていて、その中で今日が今シーズンリーグ戦初出場になりました。出番がないのは正直苦しいですけど、その時の立ち振る舞いやどうあるべきかというのは大学時代に学んでいたので、困ることはなかったというか、その時にどうすればいいかというのは自分自身で考えは整理されていましたし、チームのためにやれることは何かというのも考えられていたので、その辺は大学ですごく成長して大宮に帰ってこれたんじゃないかなという思いを持って今日は試合に入りました。

1失点のところは残念でしたし、救っててもらった分を全部返せたとは思っていないですけど、今アウェイでの敗戦が続いている中で自分が起用されて何ができるかって思った時に具体的な結果として残せたのは、恩返しじゃないですけど多少なりとも返せたんではないかなと思っています。

チーム内での競争は間違いなく激しいですけど、人と比べるというよりは自分の課題をとにかくクリアしていったり長所を良くしていったりというところで、試合に出れるような、村上陽介という価値を示していければ良いかなと思っています。
フォトギャラリー

(写真:早草紀子)

カテゴリー


X

パートナーバナー