Jリーグ ディビジョン1 第13節
2013.5.25 [SAT] 14:00
中銀スタ
甲府
0
-
3
0
前半
3
0
後半
0
大宮
- 4' ノヴァコヴィッチ
- 20' 菊地 光将
- 43' ノヴァコヴィッチ
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 21 河田 晃兵
DF 2 福田 健介
DF 26 青山 直晃
DF 41 土屋 征夫
DF 16 松橋 優
MF 18 柏 好文
MF 4 山本 英臣
MF 6 佐々木 翔
MF 22 羽生 直剛
78'
FW 25 平本 一樹
69'
FW 9 オルティゴサ
46*'
控えメンバー
GK 1 荻 晃太
DF 19 盛田 剛平
MF 5 マルキーニョス パラナ
MF 10 井澤 惇
78'
MF 30 保坂 一成
FW 15 河本 明人
46*'
FW 20 金子 昌広
69'
監督
スターティングメンバー
GK 1 北野 貴之
DF 27 今井 智基
86'
DF 2 菊地 光将
DF 17 高橋 祥平
DF 8 下平 匠
MF 13 渡邉 大剛
MF 6 青木 拓矢
MF 23 金澤 慎
MF 9 チョ ヨンチョル
66'
FW 11 ズラタン
73'
FW 19 ノヴァコヴィッチ
控えメンバー
GK 21 江角 浩司
DF 26 村上 和弘
86'
DF 34 片岡 洋介
MF 30 渡部 大輔
73'
MF 7 上田 康太
FW 28 富山 貴光
66'
FW 32 長谷川 悠
監督
試合詳細
13 | シュート | 9 |
---|---|---|
6 | GK | 11 |
7 | CK | 3 |
11 | 直接FK | 5 |
2 | 間接FK | 2 |
0 | PK | 1 |
試合データ
主審
扇谷 健司
副審
宮島 一代
副審
大川 直也
第4の審判員
金井 清一
入場者数
11,063人
天候
晴、中風
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
26.1℃/31%
ノヴァの2ゴールで3-0の完封! 首位で中断期間を迎える!
中断期間前の重要な一戦だ。アルディージャは現在、勝点29でJ1リーグ戦の首位を走っている。同2位の横浜FMとは勝点5差。前節の湘南戦は苦しみながらも勝点3をもぎ取り、勢いを取り戻した。再開後のJ1リーグ戦で再び快進撃を見せるためにも、勝って中断期間を迎えたいところだ。
甲府とは今シーズン、ヤマザキナビスコカップの第4節で対戦している。しかし、アルディージャはホームで1-3の敗戦。戦い方は悪くなかったが、前半の2失点が重くのしかかった。途中出場のズラタンが一矢報いたものの、PKで3点目を許し悔しい敗戦となった。今日の一戦は、リベンジマッチでもある。山梨中銀スタジアムには大勢のアルディージャサポーターが駆け付け、アウェイ側のスタンドをオレンジに染めた。14時4分。熱戦の火ぶたが切って落とされた。
あっという間の出来事だった。甲府のキックオフからわずか数十秒。高い位置でボールを奪ったアルディージャがショートカウンターを仕掛ける。ノヴァコヴィッチのスルーパスにズラタンが抜け出すと、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。これをノヴァコヴィッチが落ち着いて決めて、アルディージャが幸先よく先制した。
このプレーで相手のDFは退場。数的優位に立ったアルディージャは、その後も落ち着いて試合を進めた。追加点はセットプレーから生まれた。20分のFK。ゴール前で高橋が競ったこぼれ球に反応した菊地が左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
2点をリードしてもアルディージャの攻勢は止まらない。32分にはカウンターからチョ ヨンチョルがドリブルで中に切り込みシュート。1分後には渡邉が豪快なミドルシュートを放っている。いずれも相手GKに防がれたが、追加点を予感させるシーンだった。
守備でもアルディージャの集中力は途切れることがなかった。菊地、高橋のセンターバックを軸に最終ラインを高く保ち、コンパクトな守備を形成。スピードを生かした甲府のカウンターも、GK北野が体を張って食い止めた。そして43分には、試合の流れを大きく引き寄せる3点目を奪う。決めたのはノヴァコヴィッチだった。背後から来た浮き球のパスをダイレクトで右足一閃。鮮やかなミドルシュートが決まり、アルディージャが3点をリードして前半を折り返した。
後半に入ると運動量が上がった甲府に押し込まれる時間が続く。途中出場の河本にドリブルで揺さぶられ、セットプレーからピンチを招いた。カウンターで反撃を試みるが、ズラタンの決定的なシュートは相手GKの好セーブに阻まれる。リズムを取り戻したいアルディージャは、途中出場の富山がノヴァコヴィッチとツートップを形成。さらに右MFに渡部が入り、ポジションを左に代えた渡邉が果敢にボールを動かした。
太陽が選手のスタミナを容赦なく奪う。猛烈な暑さの中、厚みのある甲府の攻撃をしのいだ。終了間際には中盤でボールを奪った金澤のサイドチェンジからノヴァコヴィッチがシュート。追加点こそ奪えなかったが、最後まで耐えたアルディージャが完封勝ちを決めた。
中断期間前の一戦で貴重な勝点3を手に入れた。首位で折り返し、「1試合1試合を大事に戦ってきた結果」と金澤。渡邉も「土台がしっかりしているから肉付けができる。さらに進化させたい」と手ごたえを口にしている。J1リーグ戦は、ここから1カ月以上の中断期間に入る。再開は7月6日のホーム鳥栖戦。「今やっていることを継続しながら一つ一つの精度を高め、さらにいい形にしていきたい」と青木が語るように、アルディージャが真価を発揮するのはこれからだ。
(総評: 岩本 勝暁 /写真:早草 紀子)
甲府とは今シーズン、ヤマザキナビスコカップの第4節で対戦している。しかし、アルディージャはホームで1-3の敗戦。戦い方は悪くなかったが、前半の2失点が重くのしかかった。途中出場のズラタンが一矢報いたものの、PKで3点目を許し悔しい敗戦となった。今日の一戦は、リベンジマッチでもある。山梨中銀スタジアムには大勢のアルディージャサポーターが駆け付け、アウェイ側のスタンドをオレンジに染めた。14時4分。熱戦の火ぶたが切って落とされた。
あっという間の出来事だった。甲府のキックオフからわずか数十秒。高い位置でボールを奪ったアルディージャがショートカウンターを仕掛ける。ノヴァコヴィッチのスルーパスにズラタンが抜け出すと、ペナルティエリア内で倒されてPKを獲得。これをノヴァコヴィッチが落ち着いて決めて、アルディージャが幸先よく先制した。
このプレーで相手のDFは退場。数的優位に立ったアルディージャは、その後も落ち着いて試合を進めた。追加点はセットプレーから生まれた。20分のFK。ゴール前で高橋が競ったこぼれ球に反応した菊地が左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。
2点をリードしてもアルディージャの攻勢は止まらない。32分にはカウンターからチョ ヨンチョルがドリブルで中に切り込みシュート。1分後には渡邉が豪快なミドルシュートを放っている。いずれも相手GKに防がれたが、追加点を予感させるシーンだった。
守備でもアルディージャの集中力は途切れることがなかった。菊地、高橋のセンターバックを軸に最終ラインを高く保ち、コンパクトな守備を形成。スピードを生かした甲府のカウンターも、GK北野が体を張って食い止めた。そして43分には、試合の流れを大きく引き寄せる3点目を奪う。決めたのはノヴァコヴィッチだった。背後から来た浮き球のパスをダイレクトで右足一閃。鮮やかなミドルシュートが決まり、アルディージャが3点をリードして前半を折り返した。
後半に入ると運動量が上がった甲府に押し込まれる時間が続く。途中出場の河本にドリブルで揺さぶられ、セットプレーからピンチを招いた。カウンターで反撃を試みるが、ズラタンの決定的なシュートは相手GKの好セーブに阻まれる。リズムを取り戻したいアルディージャは、途中出場の富山がノヴァコヴィッチとツートップを形成。さらに右MFに渡部が入り、ポジションを左に代えた渡邉が果敢にボールを動かした。
太陽が選手のスタミナを容赦なく奪う。猛烈な暑さの中、厚みのある甲府の攻撃をしのいだ。終了間際には中盤でボールを奪った金澤のサイドチェンジからノヴァコヴィッチがシュート。追加点こそ奪えなかったが、最後まで耐えたアルディージャが完封勝ちを決めた。
中断期間前の一戦で貴重な勝点3を手に入れた。首位で折り返し、「1試合1試合を大事に戦ってきた結果」と金澤。渡邉も「土台がしっかりしているから肉付けができる。さらに進化させたい」と手ごたえを口にしている。J1リーグ戦は、ここから1カ月以上の中断期間に入る。再開は7月6日のホーム鳥栖戦。「今やっていることを継続しながら一つ一つの精度を高め、さらにいい形にしていきたい」と青木が語るように、アルディージャが真価を発揮するのはこれからだ。
(総評: 岩本 勝暁 /写真:早草 紀子)
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選手コメント
FW 19 ノヴァコヴィッチ
Q:自身の2点目は狙い通りだったのか?
(渡邉)大剛からいいボールが来ました。相手のGKの位置も見えていたので、イメージ通りにGKがいない位置に蹴り込むことができました。非常にいい形でゴールを決められたと思います。
Q:首位として中断期間に入ることになったが?
1位の座を守るのは非常に難しいことです。相手チームは私たちを引きずりおろそうと、より高いモチベーションで臨んでくるわけですから、毎試合難しいものでした。今は疲労も溜まってきていますし、ある意味、いいタイミングで中断期間を迎えることができたとも思っています。まずはしっかりと休んで、再開に向けてモチベーションを持っていいスタートを切りたいと思います。
Q:今シーズンこれまでのJ1リーグ戦を振り返って。
昨シーズンは残留争いをしていた私たちのこの結果に対して、おそらく日本中で驚きがあったのではないでしょうか。しかし、私たちはまだ何もつかんでいません。このまま上位でJ1リーグ戦を終えることが大事なので、今までやってきていることを続けながら、さらに努力を重ねていきたいです。
(渡邉)大剛からいいボールが来ました。相手のGKの位置も見えていたので、イメージ通りにGKがいない位置に蹴り込むことができました。非常にいい形でゴールを決められたと思います。
Q:首位として中断期間に入ることになったが?
1位の座を守るのは非常に難しいことです。相手チームは私たちを引きずりおろそうと、より高いモチベーションで臨んでくるわけですから、毎試合難しいものでした。今は疲労も溜まってきていますし、ある意味、いいタイミングで中断期間を迎えることができたとも思っています。まずはしっかりと休んで、再開に向けてモチベーションを持っていいスタートを切りたいと思います。
Q:今シーズンこれまでのJ1リーグ戦を振り返って。
昨シーズンは残留争いをしていた私たちのこの結果に対して、おそらく日本中で驚きがあったのではないでしょうか。しかし、私たちはまだ何もつかんでいません。このまま上位でJ1リーグ戦を終えることが大事なので、今までやってきていることを続けながら、さらに努力を重ねていきたいです。
DF 2 菊地光将
Q:自身の得点シーンを振り返って。
いいボールが入って、(高橋)祥平に当たったのがたまたま僕のところにこぼれてきたので、思いっきり打つだけでした。入って良かったです。
Q:ほぼ1試合を通じて数的優位にあったが、それによるやりやすさややりにくさは?
ボールを保持する時間が多かったので、僕たちとしては簡単なミスや取られ方に気を付けました。横パスを取られてしまうと相手もカウンターが速いので、大事に行くところは大事に、逆に勝負のパスは思い切り出していけば良かったですね。でも、前半のうちに3点取れたのが大きかったです。
Q:首位で中断期間に入るが、今シーズンここまでを振り返って。
序盤はリードしながらも追い付かれてしまう試合もありましたが、みんなで話し合って修正していくことによって、勝ち切れる試合も増えてきました。これから中断に入りますが、まずはきちんと休んで、またみんなで気持ちを入れてやっていきたいと思います。特に最近はセットプレーでの失点も続いていたので、そういうところは詰めていきたいですし、試合の立ち上がりと終わりの締め方は、もっともっと追求していきたいと思います。
いいボールが入って、(高橋)祥平に当たったのがたまたま僕のところにこぼれてきたので、思いっきり打つだけでした。入って良かったです。
Q:ほぼ1試合を通じて数的優位にあったが、それによるやりやすさややりにくさは?
ボールを保持する時間が多かったので、僕たちとしては簡単なミスや取られ方に気を付けました。横パスを取られてしまうと相手もカウンターが速いので、大事に行くところは大事に、逆に勝負のパスは思い切り出していけば良かったですね。でも、前半のうちに3点取れたのが大きかったです。
Q:首位で中断期間に入るが、今シーズンここまでを振り返って。
序盤はリードしながらも追い付かれてしまう試合もありましたが、みんなで話し合って修正していくことによって、勝ち切れる試合も増えてきました。これから中断に入りますが、まずはきちんと休んで、またみんなで気持ちを入れてやっていきたいと思います。特に最近はセットプレーでの失点も続いていたので、そういうところは詰めていきたいですし、試合の立ち上がりと終わりの締め方は、もっともっと追求していきたいと思います。
試合の入りとしては、早々にPKを取ってラッキーでした。1点のリードで、さらに自分たちで揺さぶりながら相手の背後を突き、守備組織を崩していきました。甲府に攻撃チャンスをほとんど与えず、我々がボールを支配しながらしっかりと崩していけたので、前半の戦いは非常に評価できるものとなりました。
後半に関しては、3点リードの中でいかに賢く慌てず落ち着いてプレーするか、特に今日のような暑さの中で、いかに頭を使ってプレーできるかということが課題でした。当然、守備についても前半同様、アグレッシブにコンパクトにボールを奪いにいこうと指示しましたが、少し中途半端になってしまった部分がありました。甲府に決定機を3~4回作られましたが、首位であるチームが後半のような技術的・戦術的ミスをしていてはいけないと反省しています。そういったミスをJ1リーグ戦が再開した時にも続けているようであれば、試合が難しくなってしまいます。リードしている中で、選手たちにミスについての指示を与えるのはなかなか難しいものがありますが、今後に生かしていくためにも、悪い点はしっかりと修正していきたいと思います。
ただ、選手の立場に立って言うならば、今日のような暑さの中では体力的な消耗が非常に激しかったと思いますし、集中し続けていくのは難しかったのではないかと思います。そうした点をある程度考慮すれば、ミスを許すことも必要だと思っています。
Q:今シーズンここまでの総括を。
我々はスーパースターがたくさん揃っているチームではなく、組織としてしっかり力を発揮できる選手の集団だと思います。どういった共通理解の下に攻撃的にプレーをするか、日々繰り返しトレーニングし、試合の中で楽にスピーディーに攻撃できるように、継続して取り組んでいます。ただそれは、攻撃のパターン化ということではなく、選手たちがピッチ上で瞬時にいい選択をして、グループとしての創造性につながっていくものでなければなりません。守備でも個々の判断に任せていますが、グループとして共通意識を持って、いかに組織的にコンパクトに守るかを、選手たちが判断できるようになることが大事です。
メディアの方々の中には、今シーズン開幕前の時点で、大宮が残留争いをするチームの1つになるという予想をした方もいらっしゃったと思います。サッカーの世界では、その時の勢いや偶然で首位に立てることもあるかもしれませんが、多くの部分では何か理由があるもので、そういったプロセスがある中で首位に立っているのだと思っています。我々が首位に立っているのは、クラブに関わるすべての人たちがいい仕事をしている、例えば、クラブハウスの食堂では食事を作るスタッフがよい食事を提供してくれている、その結果だと思います。