第93回 天皇杯 3回戦
2013.10.13 [SUN] 13:00
熊谷陸
大宮
0
-
0
0
前半
0
0
後半
0
0
延前
0
0
延後
0
4
PK
3
G大阪
試合経過
メンバー
スターティングメンバー
GK 1 北野 貴之
DF 26 村上 和弘
107'
DF 2 菊地 光将
DF 34 片岡 洋介
DF 8 下平 匠
MF 17 高橋 祥平
MF 20 和田 拓也
MF 13 渡邉 大剛
97'
MF 9 チョ ヨンチョル
FW 28 富山 貴光
71'
FW 32 長谷川 悠
控えメンバー
GK 31 清水 慶記
DF 3 福田 俊介
MF 7 上田 康太
107'
MF 18 橋本 早十
71'
MF 25 宮崎 泰右
FW 24 鈴木 規郎
97'
監督
スターティングメンバー
GK 1 藤ヶ谷 陽介
DF 21 加地 亮
DF 26 西野 貴治
DF 5 丹羽 大輝
DF 4 藤春 廣輝
MF 27 内田 達也
MF 23 武井 択也
MF 19 大森 晃太郎
99'
MF 6 倉田 秋
69'
FW 14 平井 将生
80'
FW 39 宇佐美 貴史
控えメンバー
GK 29 木村 敦志
DF 2 オ ジェソク
MF 10 二川 孝広
69'
MF 13 阿部 浩之
99'
MF 25 岡崎 建哉
FW 9 ロチャ
FW 18 川西 翔太
80'
監督
試合詳細
11 | シュート | 17 |
---|---|---|
13 | GK | 21 |
6 | CK | 6 |
19 | 直接FK | 9 |
4 | 間接FK | 0 |
0 | PK | 0 |
試合データ
主審
松尾 一
副審
作本 貴典
副審
穴井 千雅
第4の審判員
佐藤 貴之
入場者数
5,254人
天候
晴、中
ピッチ状態
全面良芝、乾燥
気温/湿度
30.0℃/26%
強敵G大阪を完封、PK戦を制して4回戦へ
10月も半ばに差し掛かるが、夏が戻って来たかのような陽射しが降り注いだ。天皇杯3回戦の試合会場となった熊谷スポーツ文化公園陸上競技場は、見事な秋晴れ。ACLへつながる、歴史ある大会の頂点を目指すアルディージャは、J2所属のG大阪との一戦に臨んだ。
国際Aマッチデーが組まれた週のため、互いに代表選手を欠く中での対戦だ。アルディージャはGK北野、4バックに右から村上、菊地、片岡、下平。中盤のダブルボランチは高橋と和田、右サイドに渡邉、左サイドにチョ ヨンチョル、前線は長谷川と富山がツートップを組むという先発布陣。村上は7月に行われたJ1第17節川崎戦以来となる公式戦出場となった。負傷で長く戦列を離れていただけに嬉しい復帰だ。
試合は、まったくの互角だった。アルディージャは4分にセットプレーの二次攻撃で下平のクロスに菊地が飛び込んだり、21分に渡邉のクロスをチョ ヨンチョルがボレーで合わせたりするなど相手ゴールへ迫った。17分にはG大阪の倉田に抜け出されるピンチがあったが、北野が好セーブを見せた。五分五分の展開は、後半も続いた。アルディージャは全体的に攻撃の組み立てが機能。守備ではボールホルダーに常にプレッシャーをかけ、相手が得意とする連係プレーでの中央突破をさせなかった。長谷川は「前線でパスを受けられたし、キープもできていた。自分自身のシュートチャンスをもう少し作れていればと思うところはあるけれど、全体的には攻撃の起点になってチャンスを作れていたと思う」と攻撃の手ごたえを明かした。70分には左からのクロスを高橋が頭で押し込みながらも直前にファウルがあったために得点は認められなかったという惜しいシーンがあるなど、シュートチャンスは徐々に増えていった。
終盤は互いに選手交代で攻撃を活性化。相手は現在J2所属とはいえ、圧倒的な攻撃力で知られるG大阪。粘り強さが試される試合となったが、下平が「相手に仕掛けられて(守備の選手が)後ろ向きで追う形になってもしっかり戻っていた。前半の決定機以外は、相手に背後を突かれることもなかった」と胸を張ったように最後まで相手をマークして苦しめた。互いに譲らない一戦は延長戦に突入したが、結局ゴールは生まれなかった。
緊張感の漂うPK戦は、大宮サポーターが陣取るサイドで行われたことが良かったのかもしれない。大宮の成功数4人に対し、G大阪は3人。際どい勝負を物にした。主将の菊地は「天皇杯はトーナメント戦なので、勝つことを最優先にやった。勝って上に行けるのは、良いこと。攻撃面で個々の反省はあると思うけど、勝ったのでチャンスを作るところまではできたということをプラスに捉えたい。守備面は失点ゼロでできたのが良かった。コンパクトな陣形でボールにプレッシャーがかかって、後ろで狙いやすい状況になることが多かった」と天皇杯2回戦以来5試合ぶりとなる完封に一定の評価を示した。
4回戦に進出して上のステージでの戦いが楽しみになるが、一戦必勝の姿勢が大切だ。渡邉は「来週のリーグ戦の会場もここなので、感覚をつかむことができたのもプラスに働くと思う。勝って、良い気持ちで帰ることができる。良いオフを挟んで、良い準備をして、気持ちを新たに大分戦に臨みたい」と次のリーグ戦を見据えた。リーグ戦は4連敗中。無失点勝利の勢いを持ち込んで、流れを変えたいところだ。
(総評:平野 貴也/写真:山田 勉)
国際Aマッチデーが組まれた週のため、互いに代表選手を欠く中での対戦だ。アルディージャはGK北野、4バックに右から村上、菊地、片岡、下平。中盤のダブルボランチは高橋と和田、右サイドに渡邉、左サイドにチョ ヨンチョル、前線は長谷川と富山がツートップを組むという先発布陣。村上は7月に行われたJ1第17節川崎戦以来となる公式戦出場となった。負傷で長く戦列を離れていただけに嬉しい復帰だ。
試合は、まったくの互角だった。アルディージャは4分にセットプレーの二次攻撃で下平のクロスに菊地が飛び込んだり、21分に渡邉のクロスをチョ ヨンチョルがボレーで合わせたりするなど相手ゴールへ迫った。17分にはG大阪の倉田に抜け出されるピンチがあったが、北野が好セーブを見せた。五分五分の展開は、後半も続いた。アルディージャは全体的に攻撃の組み立てが機能。守備ではボールホルダーに常にプレッシャーをかけ、相手が得意とする連係プレーでの中央突破をさせなかった。長谷川は「前線でパスを受けられたし、キープもできていた。自分自身のシュートチャンスをもう少し作れていればと思うところはあるけれど、全体的には攻撃の起点になってチャンスを作れていたと思う」と攻撃の手ごたえを明かした。70分には左からのクロスを高橋が頭で押し込みながらも直前にファウルがあったために得点は認められなかったという惜しいシーンがあるなど、シュートチャンスは徐々に増えていった。
終盤は互いに選手交代で攻撃を活性化。相手は現在J2所属とはいえ、圧倒的な攻撃力で知られるG大阪。粘り強さが試される試合となったが、下平が「相手に仕掛けられて(守備の選手が)後ろ向きで追う形になってもしっかり戻っていた。前半の決定機以外は、相手に背後を突かれることもなかった」と胸を張ったように最後まで相手をマークして苦しめた。互いに譲らない一戦は延長戦に突入したが、結局ゴールは生まれなかった。
緊張感の漂うPK戦は、大宮サポーターが陣取るサイドで行われたことが良かったのかもしれない。大宮の成功数4人に対し、G大阪は3人。際どい勝負を物にした。主将の菊地は「天皇杯はトーナメント戦なので、勝つことを最優先にやった。勝って上に行けるのは、良いこと。攻撃面で個々の反省はあると思うけど、勝ったのでチャンスを作るところまではできたということをプラスに捉えたい。守備面は失点ゼロでできたのが良かった。コンパクトな陣形でボールにプレッシャーがかかって、後ろで狙いやすい状況になることが多かった」と天皇杯2回戦以来5試合ぶりとなる完封に一定の評価を示した。
4回戦に進出して上のステージでの戦いが楽しみになるが、一戦必勝の姿勢が大切だ。渡邉は「来週のリーグ戦の会場もここなので、感覚をつかむことができたのもプラスに働くと思う。勝って、良い気持ちで帰ることができる。良いオフを挟んで、良い準備をして、気持ちを新たに大分戦に臨みたい」と次のリーグ戦を見据えた。リーグ戦は4連敗中。無失点勝利の勢いを持ち込んで、流れを変えたいところだ。
(総評:平野 貴也/写真:山田 勉)
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選手コメント
DF 26 村上 和弘
Q:出場するにあたり意識したことは?
やはり自分は守備の選手なので失点をしないこと。サイドや最後列から前の選手をしっかりと動かして、いい意味で後ろが楽して守備できるように、ということを心掛けました。G大阪は細かくつないでくるし、アタッカーの個のレベルは高いものがあり、そこに関してはJ2ではないと思っていました。キーになる選手、個人で打開できる選手は、チームとしてしっかりケアしようと意識してプレーしました。
Q:個人的な手応えは?
2か月以上チームから離れていて、練習に戻って1週間とちょっとぐらいだったので、正直90分はきついだろうと思っていました。しかし、監督やコーチは「いい意味でペース配分をしっかりしてやったらいい」と言ってくれましたし、周りの選手が助けてくれました。攻撃に絡む回数は少なかったと思いますが、その分(下平)匠に「行っていいよ」と言ってありましたし、バランス的にはそれほど崩さずにできたと思います。何よりも、公式戦で長い時間プレーできたことが自分としてはとても良かったと思っています。
Q:次の試合からまたJ1リーグ戦。残り6試合をどう戦っていきたいか?
まだチームの目標を達成することが可能な勝点が残っています。誰かが勝点をくれるわけではありません。あとはメンタルだと思いますので、自分たちでもう1回気持ちを入れ直して臨んでいきたいと思います。
やはり自分は守備の選手なので失点をしないこと。サイドや最後列から前の選手をしっかりと動かして、いい意味で後ろが楽して守備できるように、ということを心掛けました。G大阪は細かくつないでくるし、アタッカーの個のレベルは高いものがあり、そこに関してはJ2ではないと思っていました。キーになる選手、個人で打開できる選手は、チームとしてしっかりケアしようと意識してプレーしました。
Q:個人的な手応えは?
2か月以上チームから離れていて、練習に戻って1週間とちょっとぐらいだったので、正直90分はきついだろうと思っていました。しかし、監督やコーチは「いい意味でペース配分をしっかりしてやったらいい」と言ってくれましたし、周りの選手が助けてくれました。攻撃に絡む回数は少なかったと思いますが、その分(下平)匠に「行っていいよ」と言ってありましたし、バランス的にはそれほど崩さずにできたと思います。何よりも、公式戦で長い時間プレーできたことが自分としてはとても良かったと思っています。
Q:次の試合からまたJ1リーグ戦。残り6試合をどう戦っていきたいか?
まだチームの目標を達成することが可能な勝点が残っています。誰かが勝点をくれるわけではありません。あとはメンタルだと思いますので、自分たちでもう1回気持ちを入れ直して臨んでいきたいと思います。
GK 1 北野 貴之
Q:120分間を無失点、守備面での手応えは?
前半の立ち上がりにG大阪にチャンスを作られましたが、そこをしのいでからは終始こちらのほうがチャンスは多かったと思います。今日のように、決め切れない中でもちゃんと失点0でしのげたことは、今後のJ1リーグ戦にもポジティブな要素になりましたし、こういったメンバーでも結果を残せることを証明できたと思っています。
Q:今日の結果でリーグ戦につながる自信は?
先発復帰した浦和戦ではほろ苦い結果になりましたが、個人的には要所でいいパフォーマンスもできましたし、これからもっと上がると思います。天皇杯でまず結果を出したこと、そして、次の大分戦もまた熊谷でできるというところを生かして、必ずJ1リーグ戦でも結果を出し、最後に巻き返して今シーズンを終わりたいと強く思っています。最近は勝てていないというネガティブな要素が皆さんの中にあるかもしれませんが、そういったところを払拭する強さがチームにとって大事です。今日の天皇杯を次のJ1リーグ戦に生かすことが一歩進んだチームの強さだと思います。ここで安心してしまうことなく大分戦を見据えて、明日だけ少し休んで、オフ明けにまたいい顔でみんなに会いたいと思います。
前半の立ち上がりにG大阪にチャンスを作られましたが、そこをしのいでからは終始こちらのほうがチャンスは多かったと思います。今日のように、決め切れない中でもちゃんと失点0でしのげたことは、今後のJ1リーグ戦にもポジティブな要素になりましたし、こういったメンバーでも結果を残せることを証明できたと思っています。
Q:今日の結果でリーグ戦につながる自信は?
先発復帰した浦和戦ではほろ苦い結果になりましたが、個人的には要所でいいパフォーマンスもできましたし、これからもっと上がると思います。天皇杯でまず結果を出したこと、そして、次の大分戦もまた熊谷でできるというところを生かして、必ずJ1リーグ戦でも結果を出し、最後に巻き返して今シーズンを終わりたいと強く思っています。最近は勝てていないというネガティブな要素が皆さんの中にあるかもしれませんが、そういったところを払拭する強さがチームにとって大事です。今日の天皇杯を次のJ1リーグ戦に生かすことが一歩進んだチームの強さだと思います。ここで安心してしまうことなく大分戦を見据えて、明日だけ少し休んで、オフ明けにまたいい顔でみんなに会いたいと思います。
試合については、G大阪も個々にタレント豊富な素晴らしいチームで、お互いチャンスを作りながら、それが決まらないという状況で延長戦になりました。お互いに最後まで集中力を切らさずに守り切り、その結果PK戦になったという印象です。
Q:久々の無失点試合だが守備面での収穫は?
僕はいつも言っていますが、守備はチーム全員でやるものです。全員が個々の運動量を上げて、責任を持ってプレーした結果、無失点で切り抜けられました。その前はいつ無失点だったか忘れてしまうぐらい間が開いてしまいましたが、120分間失点をしなかったことはチーム全体として評価できることだと思っています。
Q:試合前には「クオリティとクオリティの戦い」と語っていたが、そういう意味で大宮の出来はどうだったか?
タレント性を持ったG大阪の素晴らしい前線の選手たちを相手に、ボランチを含めた守備陣が集中力を切らさずにやってくれれば、今日のような試合がJ1リーグ戦でもできるのではないかと思っています。これを続けていくことが大事です。今日の試合は天皇杯の1試合なので、明日からまたJ1リーグ戦の大分戦に向けて準備をしたいと思います。