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8年前の2014シーズン、22歳の泉澤仁は、阪南大学の卒業式を終える前に大宮アルディージャでプロデビューを果たし、そこから濃密な3シーズンを過ごした。
ルーキーイヤーはゴールこそ奪えなかったが定位置をつかみ、16試合出場。しかし勝点を伸ばせず、監督交代も奏功せず、10年間守り続けたJ1の座を手放した。
J2で迎えた2年目は家長昭博との連係に磨きがかかり、お互いの良さを引き出すコンビプレーがJ2優勝の大きな原動力となった。第11節・愛媛FC戦でJリーグ初得点を決め、最終的な個人成績は41試合出場7得点。現在のチームであの歓喜を経験しているのは、泉澤のほかには富山貴光、大山啓輔、小島幹敏の3人しかいない。
1年で復帰したJ1での2016シーズンは、チャンピオンシップを制した鹿島アントラーズを始め、浦和レッズ、川崎フロンターレといった強豪とも互角の戦いを見せ、自身は30試合出場3得点。クラブ史上最高となる5位を支えるプレーを披露した。
悔しさも喜びも味わった掛け替えのない3年間。当然、大宮に対する気持ちは強い。ケガが癒え、今季初出場を遂げた第15節・いわてグルージャ盛岡戦後の会見では、「移籍してからもこのクラブが好きで、戻ってきたいという思いはすごく強かった」と口にしている。
だからなおさら、結果が伴わない現状が歯痒い。3連敗を喫した前節・ファジアーノ岡山戦の翌日に話を聞くと、「ボールをもらうのを恐がらない。自分も含めてそこが一番。昨日の試合に関しては、そこに限るかと。一人ひとりがもっと自分中心という意識でプレーすれば、相手を揺さぶることができると思う」と反省を口にした。
それは、ミスを回避するあまりプレーが消極的になり、チーム全体になかなか躍動感が生まれていない現状への憂いであり、ピッチに立つ信頼する仲間の主体性や勇気を促す言葉にも聞こえた。
J2残留が目標という受け入れ難い現実を前にしても、闘志は少しも衰えていない。「ケガから復帰して9試合に出て、自分としてはこれからという気持ちが強いです。体力もキレも戻ってきているので」と、前を向く。
ホームで東京ヴェルディに勝利することで流れを変え、この先、あの充足感を必ず取り戻せると信じている。
「やっぱり、NACK5スタジアム大宮は特別な場所です。あの最高の雰囲気、選手の気持ちを乗せてくれる熱い応援のなかで勝って、ファン・サポーターのみんなと喜び合いたいです」
(粕川 哲男)
前節の岡山戦、1点を追いかける84分、富山の絶妙な落としから菊地がネットを揺らした瞬間、勝点1を手にできると思った。途中出場の二人が起用に応えて結果を残し、「サイドバックが高い位置でバックパスをして何の意味があるのかって思いがずっとあって、ああいった場面では絶対に仕掛けようと思っていました」と振り返った吉永の積極的な攻撃参加と思い切りの良さも光った。
完全に大宮の時間帯。アディショナルタイムに2点を追加される結末は予想もしなかった。
56分にピッチを後にし、衝撃的な敗戦を見守ることしかできなかったゲームキャプテンの小野は「またセットプレーで……。何も変わっていないというか、自分たちができることをやれていない。監督に言われていることプラスアルファを選手が出して、初めて主導権を握れると思うんですが」と、悔しさを噛み締めている。
東京Vは連戦のなかうまく選手を入れ替えつつ、エースの佐藤がしっかりゴールを決めて2連勝と調子を上げている。一瞬の気の緩みや躊躇が勝敗を左右する厳しい戦いになることは間違いない。
攻めるのか、守るのか。つなぐのか、危機回避を優先するのか。前へ出るのか、待つのか。すべての局面で意思統一を図り、最後の1秒まで激しく、貪欲に勝利を追求することで、なんとかこの苦境を抜け出したい。
(粕川 哲男)
大宮アルディージャ | 東京ヴェルディ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
ゴール | アシスト | ゴール | アシスト | ||||
河田 篤秀 | 6 | 柴山 昌也 | 6 | 佐藤 凌我 | 10 | 梶川 諒太 | 7 |
矢島 慎也 | 3 | 小島 幹敏 | 3 | 杉本 竜士 | 6 | 杉本 竜士 | 4 |
菊地 俊介 | 3 | 茂木 力也 | 2 | 新井 瑞希 | 5 | 新井 瑞希 | 4 |
新里 亮 | 2 | 河田 篤秀 | 2 | バスケス バイロン | 4 | バスケス バイロン | 3 |
西村 慧祐 他1名 | 2 | 西村 慧祐 他5名 | 1 | 小池 純輝 | 3 | 馬場 晴也 他3名 | 2 |
大宮との前回対戦(第19節/1-1)から、東京Vは3試合連続して追い付かれてのドローゲームを演じ、そして堀孝史監督から城福監督への指揮官交代が行われた。同時に、城福監督の推薦もあって元大宮の監督である小倉勉氏もヘッドコーチとして入閣している。
いわゆるポジショナルプレーで、ショートパスを回して前進するチームスタイルは変わらない。城福監督就任後、一番の変化は守備の意識が高まったということ。攻から守の切り替え時に「リカバリーパワー」を出すこと、果敢な最終ラインの押し上げなどで相手を危険な位置から追い出す「ボックスアウト」などの言葉を用いながら、選手に守備意識をすり込んでいる。その結果が、就任後4試合中2試合で無失点、さらに天皇杯3回戦・川崎F戦での1-0撃破に表れた。
現在は、3月以来となる連勝中。ミッドウィークに行われた前節では先発を8人入れ替えて臨むなど、主力の一部はコンディション面も合わせてこの大宮戦での今季初の3連勝を目論む。なお、栃木戦で負傷から復帰した元大宮の山越は、古巣戦を楽しみにしつつ、今季チャレンジしているSBでのプレーにも意欲を見せていた。大宮Jr.ユース出身の副将、ンドカ・ボニフェイスも気持ちが入っていることだろう。
(エル・ゴラッソ東京V担当/田中 直希)
ワンタッチゴールが代名詞だったが、日々の居残り練習によりポストワークが上達。最近は2タッチ以上のゴールが生まれており、エリア外からのミドルシュートも決まるようになった。大卒ルーキーの昨季は13ゴール、今季はすでに10ゴールを挙げている。大学時代からの特徴だった守備の献身性も健在で、二度追い、三度追いをいとわない。小顔のイケメンで性格も良い緑のエースだ。
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