VENTUSが選ぶ! 2024シーズンアルディージャMVP! 👑杉本健勇 選手👑

J3リーグで大宮アルディージャが優勝し、目標通り一年でのJ2復帰を果たしました。粘り強く戦った2024シーズンを振り返り、VENTUSの選手たちに「この選手こそチームを支えたMVPだ! 」と思う選手に1票を投じてもらいました。その結果上位3名はこうなりました。

1位 杉本健勇 選手(7票)
2位 笠原昂史 選手(5票)
3位 小島幹敏 選手、アルトゥール シルバ 選手(3票)

1位の杉本選手に投票した久保真理子 選手、船木里奈 選手にその理由を聞きました!



文・写真=早草 紀子


船木里奈(以下、船木) 男子の試合は女子の試合と被ることも多くてあまりスタジアムには行けなかったんですけど…、あなたはめっちゃ見てたよね(笑)。

久保真理子(以下、久保) 私はリハビリ中なのでほぼ全試合見に行ったと思う(笑)。

船木 そんな真理子さんが杉本選手を選んだ理由は?

久保 年間とおして数字に表れないところへの貢献度がすごかった。今年のチームの旗振りというか、そういう役目をしていたのは絶対に杉本選手。特にあの守備へのスイッチ! 入れ方も超うまくて、ここだぞ! っていうのをほかの10人全員がわかるようなスイッチの入れ方だった。当然、ゴールはもう「それ決めるんですか?」っていう…ね。後半戦は選手も変わったり、ポジションも最前線から1.5列目の役割になったりした分、守備へのパワーは多くなったと思うけど、どこのポジションでも役割をしっかりこなしてたのがすごいです。

船木 さすが! めっちゃ見てる(笑)。

久保 あと自分が本当にいいなと思うのは、ちょっとパスがズレちゃったりとか、ロングフィードが杉本選手とズレちゃったりすることもあるじゃないですか。でも出し手が見てくれてたことに対して、ちゃんとリアクションするところとか、厳しいこともちゃんと伝えるところ。危ない場面とかにはちゃんと味方に厳しく言える、それって簡単なことじゃないから、あれをピッチでやれる選手を初めて見たかもしれないです。

船木 語り過ぎ! 話すことなくなる…。自分は男子の試合日にスタジアムでやったVENTUSブースに参加したときに初めて生で見たんですけど、見た目とのギャップが…(笑)。

久保 楽しかったよね、あの試合! 8月17日、第24節の金沢戦!

船木 記憶力良過ぎ(苦笑)。とにかく衝撃でした。ひょっとしたら杉本選手がやり切ったことを言葉にすると当たり前のことなのかもしれないけど、それがすごく見えるのがすごい。当たり前のことを当たり前にやるって実はすごく難しくて。諦めないのも当たり前だし、セカンドボールを拾うのも当たり前、前がスイッチ入れるのも当たり前…。でも、それを試合通して、もっと言うとシーズン通してやり切るのは絶対に簡単じゃない。

久保 そういうの、初めて見たな…。1つのチームをシーズンとおしてずっと見ること自体が初めてだったからかもしれないけど、誰よりも体現してる感じがしました。アルディージャは今シーズン、年間とおしてずっと強かったじゃないですか。そうなると途中で力を抜くというか、そういうこともできたと思うんですよね。でも、それをまるで毎試合優勝争いをしている感じがこのチーム全体にあって、それは前線で杉本選手が見せるパフォーマンスの影響は大きかったんじゃないかなって思います。

船木 そういうの、全部含めてFWが見習うべきお手本だなって思った。あの姿勢が…、それをやらないといけないんだなって思わされる。絶対やる! …試合に出れたら(苦笑)。でも正直に言うと(オリオラ)サンデー選手と迷ったんだよね。

久保 船木は外国籍選手のプレー、めっちゃ好きだもんね。

船木 サンデー選手の関西弁面白い!

久保 そういうことじゃなくて(笑)。

船木 日本語めっちゃうまいよね。外国籍選手が日本のチームでああいうプレーをするのを初めて見たかも。

久保 サンデー選手は日本の高校に行ってるから、日本っぽいマインドがあるんだろうね。めちゃくちゃ貪欲にプレーして、少しでも成長したい! っていうのが伝わってくる。2位の笠原選手もすごかったな~。スーパーセーブの連続だった! ボールがスピードに乗ってるときってわかるじゃないですか。やられた! って思っても笠原選手の手がビヨーンって伸びてきて、「え?それ止めれるんだ」って。もう笑うしかない場面がいっぱいでした。でも献身さで言うと小島選手もすごかった。どこにでも顔出してたし。

船木 それで言ったら、シルバ選手もどこにでもいるし、絶対サボらない! 個人的にはサンデー選手とシルバ選手のプレーを見て、自分のなかで外国籍選手のイメージがすごく変わったかも。

久保 今シーズンは本当にみんながすごかった!

2人が熱く話している後ろでは、チーム最年少の中村菫選手が杉本選手の写真を見ながら、得意のイラストを描いてくれていました。何度も何度も書き直しながら、なかなか味わい深いタッチのイラストが完成。





杉本選手に手渡した際には、「これ、書いてくれたんですか?」と驚きの表情。そして、VENTUSの選手たちへ激励の言葉がありました。




杉本健勇 選手コメント
「選んでいただいてありがとうございます、嬉しいです。いま、チーム状況があまりよくないと思いますが、僕たちも一年間をとおしていいときばかりではなかったです。今、VENTUSが勝ててないというのも、僕も同じチームとして悔しいです。多分みなさんも、どうしたらいいだろう?って常に考えてると思います。どうやったら勝てるかというのは僕にもわからないんですけど、年下とか年上とか、試合に出てるとか出てないとか関係なく、選手が自身が恥ずかしがらず怖がらずどんどん発信していってほしいなと思います。そういうことがチームを一つにする何かきっかけになったりもします。まだ後半戦もありますよね?巻き返してほしいと、本当に思ってます。男子だけが強くなってもダメだと思うので、ぜひ一緒に強いチームになっていきましょう。応援しています。がんばってください! 」





苦しい状況を何度も乗り越えてきた杉本選手の言葉をしっかりと受け止めた選手たち。最後は選手たちからの拍手で締めくくり。杉本選手にパワーを注入されたVENTUSは、3月から2024-25シーズンの後半戦を戦います。


早草 紀子(はやくさ のりこ)
兵庫県神戸市生まれ。東京工芸短大写真技術科卒業。1993年よりフリーランスとしてサッカー専門誌などへ寄稿する。女子サッカー報道の先駆者であり、2005年から大宮アルディージャのオフィシャルカメラマンを務める。

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